アイドル
□里津花さんと夫婦
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それはある日の事。
異例の大学卒業と共に医者を名乗れるのは少ない。
子供の頃、医者一族の父や祖父から、早くに大学をと言われイギリスの大学を10歳で、そして看護師などを取得、そしてアメリカの大学病院で成果を上げてきた。
だが、子供の頃から大人に揉まれてきたせいか、疲れた。
だからかも知れないが、産婦人科になった。
大変な事が多すぎる分野だが、産まれる前に治せる物もあった。
先天性の幾つかは母体にいる間に治せる事が分かった。
それが認められて異例の若さで教授になれた。
でも、仕事中に充実感を感じても終われば空虚になってしまう。
なんの、目的も無いままに仕事を辞めて、日本に戻ってきた。
勿論両親は賛成してくれてる。
おじいちゃんは知らない。
会いたくないし。
で、まぁ医学会の教授なので仕事しなくても印税入るし。
そんな感じで24歳にしてニート生活(多分普通のニートより裕福)開始。
でも何もやりたい物が無いまま、アイドルにハマりつつ、街を歩いていたら。
「え…えぇ…」
「ど、どうすんだ!?」
「パパ?」
「「「「え。」」」」
「パパ!!」
「「「「いやいやいや、違うからっ
」」」」
ん?
見るとそこにはSolidS…
と…
「…」
「…ママ!!」
「え!?」
「「「「ん?」」」」
それが、私とそしてSolidS…世良里津花との出会いでした。
「ママー!!」
「え、いやいやいや違うんだけど………梨花ちゃん?」
「ママ!」
名前がついてた。
「こ、これ…どうすんの?」
「梨花ちゃん?ママはどこ?」
「どう見ても迷子だよな。」
迷子?
…
「梨花ちゃん。この子は?」
「とーと。」
「弟なのね?名前は?」
「ない。」
ない!?
「…警察。」
「え?」
「警察に連れていかなくちゃ…この子達…捨て子だわっ」
「「えぇ!?」」
梨花ちゃんはともかく。
名前が無い乳幼児なんて!
「…梨花ちゃん。この子ちょっと貸して?」
「あいっ」
梨花ちゃん推定1・2歳ね。
「…まずい餓死しかけてる…黄疸…は出てない…けど完全に栄養状態悪い…オムツも汚れてるわね…」
「…てことは…薬局?」
「いえ…産婦人科に。」
この近くなら、叔母さんの産婦人科があったはず。
「産婦人科だよ
…」
「すみません。」
「あらぁ…まさか水華ちゃん?」
「うそっ水華ちゃんアメリカから戻ってたの?」
「あ、はは…え、ええまぁ…」
「「「「(アメリカ?)」」」」
「まぁまぁ!で?どうした…その子どうしたの!?」
「捨て子。処置室借ります。費用、請求してくれて良いんで。あと警察に連絡を。」
「はい。…こちらの方々は?」
「この子達を見つけて…」
「パパ!」
「…と、何故かそう呼ばれて引っ付かれてます…」
「っ…」
「私がママって…」
「気に入られたのねー…」
「「はぁ…」」
「(ってアイドルのSolidSじゃない!)」
とにかく処置処置!