アイドル

□里津花さんと夫婦
1ページ/19ページ

それはある日の事。
異例の大学卒業と共に医者を名乗れるのは少ない。
子供の頃、医者一族の父や祖父から、早くに大学をと言われイギリスの大学を10歳で、そして看護師などを取得、そしてアメリカの大学病院で成果を上げてきた。
だが、子供の頃から大人に揉まれてきたせいか、疲れた。
だからかも知れないが、産婦人科になった。
大変な事が多すぎる分野だが、産まれる前に治せる物もあった。
先天性の幾つかは母体にいる間に治せる事が分かった。
それが認められて異例の若さで教授になれた。
でも、仕事中に充実感を感じても終われば空虚になってしまう。
なんの、目的も無いままに仕事を辞めて、日本に戻ってきた。
勿論両親は賛成してくれてる。
おじいちゃんは知らない。
会いたくないし。
で、まぁ医学会の教授なので仕事しなくても印税入るし。
そんな感じで24歳にしてニート生活(多分普通のニートより裕福)開始。
でも何もやりたい物が無いまま、アイドルにハマりつつ、街を歩いていたら。

「え…えぇ…」
「ど、どうすんだ!?」
「パパ?」
「「「「え。」」」」
「パパ!!」
「「「「いやいやいや、違うからっ
」」」」

ん?
見るとそこにはSolidS…
と…

「…」
「…ママ!!」
「え!?」
「「「「ん?」」」」

それが、私とそしてSolidS…世良里津花との出会いでした。

「ママー!!」
「え、いやいやいや違うんだけど………梨花ちゃん?」
「ママ!」

名前がついてた。

「こ、これ…どうすんの?」
「梨花ちゃん?ママはどこ?」
「どう見ても迷子だよな。」

迷子?


「梨花ちゃん。この子は?」
「とーと。」
「弟なのね?名前は?」
「ない。」

ない!?

「…警察。」
「え?」
「警察に連れていかなくちゃ…この子達…捨て子だわっ」
「「えぇ!?」」

梨花ちゃんはともかく。
名前が無い乳幼児なんて!

「…梨花ちゃん。この子ちょっと貸して?」
「あいっ」

梨花ちゃん推定1・2歳ね。

「…まずい餓死しかけてる…黄疸…は出てない…けど完全に栄養状態悪い…オムツも汚れてるわね…」
「…てことは…薬局?」
「いえ…産婦人科に。」

この近くなら、叔母さんの産婦人科があったはず。

「産婦人科だよ
…」
「すみません。」
「あらぁ…まさか水華ちゃん?」
「うそっ水華ちゃんアメリカから戻ってたの?」
「あ、はは…え、ええまぁ…」
「「「「(アメリカ?)」」」」
「まぁまぁ!で?どうした…その子どうしたの!?」
「捨て子。処置室借ります。費用、請求してくれて良いんで。あと警察に連絡を。」
「はい。…こちらの方々は?」
「この子達を見つけて…」
「パパ!」
「…と、何故かそう呼ばれて引っ付かれてます…」
「っ…」
「私がママって…」
「気に入られたのねー…」
「「はぁ…」」
「(ってアイドルのSolidSじゃない!)」

とにかく処置処置!
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ