アイドル

□ツキウタ。×なのは
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私、霧澤水華。
十六歳です。
ちょっと人とは違う生まれ方をしましたが。
それでも今日も…

「眠い…」
「また寝てないの?」
「恋くんがお願いしてくれたから。」
「もー…」

私は大人気アイドルSix Gravityのメンバー、師走駆君と如月恋君と同級生です。
駆君とは同じクラス。
恋君は友達の双子の愛ちゃんとお友達なんですね。

「もー。霧澤さん小物作るの凄いけど恋のオーダー聞いてたら霧澤さんが弱っちゃうよ。」
「あはは。」

私の趣味と特技は小物作り。
いや、もの作りですね。
これは好評です。

「おーっす謎の二人組ー。」
「なんだよそれー。」
「だーって師走と霧澤謎のスキル多すぎー。」
「「そう?」」

師走君といると皆からそんな事言われます。
謎のスキルって…
そう、かな…

「そう言えばさ。」
「ん?」
「それ、リッズだよね?SolidSのマスコット。」
「うん。可愛くって思わずね。里津花さんのがっ」
「霧澤さん歳上の優しげ兄さんお好きですねぇ。春さんも好きだもんね?」
「うん!」

単純にアイドルとして、ですよ!

「む
ー…ん?」
「ん?」
「あはっ」
「?」
「見て見てー。可愛ー。」
「あはっ可愛い!ってこの子は?」
「私の保護者をしてくれてる人の娘の娘さん。そっかー、ヴィウィオももう10歳かぁ。」

メールは画像。
四年生になりましたっていう可愛いメールだ。

「霧澤さんってあれでしょ?海鳴市の聖翔大附属だったんでしょ?勿体ないよー。」
「そうかな?」

まぁ…今はお世話になってる人の好意でマンションです。
一人暮らしです。

「こっちがお姉ちゃんなの。」
「ほうっ…若い、ね?」
「そりゃ23歳だもの。」
「(それで10歳の子供!?)」
「四年前に引き取るって言ったのは驚いたけどねー。」
「あ、良かった…」
「ん?」

だからね。
やっぱり大人な人は良いなって。
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