アイドル

□ツキパラ。
1ページ/23ページ

「ぬー…?」

私、霧澤水華です。
高校三年生。
私の幼馴染みは二人共アイドルしてます。

「あ、水華ー。」
「なにしてんの?」
「おっかしいんだよ、昨日買ったのに描けないのよ。」
「どれどれー?」
「つか、それ、インクねえんじゃね?」
「…だから、昨日買ったばっかって…今言ったじゃん!!」
「じゃー不良品。」
「インクたくさんあるけどねぇ。本当水華は昔からそういうの引くよねー。」
「ふぬぅ…このシリーズ描きやすくて良かったんだけどなー…」
「…そしてそれはSolidSのヤツなんですね。」
「当たり前じゃん!!」
「「オレ達…は?」」
「え、いや、普通に毎日見てるじゃん。」
「「ですよねー…」」

そんなやり取りも今年で終わり。
だって卒業したら接点なくなるじゃん?

「何作ってんの?」
「ポップ。」
「なにー?水華販売系のバイトだっけ?」
「ううん。今度から家の店で扱ってる物品販売始まるからさ。…店長そこまで気が回らなかったらしくって。…よし!」
「…シャンプーとコンディショナー?水華バイトなにしてんの?」
「「え…」」
「ん?」
「新ー…それは
流石にないっしょ…水華ヘアメイクアーティストになるって美容院で働いて…もう三年目だぞ?」
「うぇ!?そーだっけ?」
「いーよ、葵。新君にそこまで期待してないよ。幼馴染みとして覚えてればそれでいい。」
「見放さないでー…」
「「いや、もう無理でしょ。」」

そんなやり取りで周りが笑うのも日常でして。
それがこのアホのお陰で…大変な!大変な事に!!
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ