アイドル

□里津花お相手
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「まーや。」
「よぉ。」
「…」

固まってるよ?

「あら?麻耶ちゃん?」
「翼の幻覚?あ、大ちゃんは久しぶりー。」
「おう。」
「なんで大だけ!?オレは!?」
「幻覚?」
「おーい!!」
「あら、知り合い?」
「幼馴染みです。この前のか!!この前のでか!!」
「そうだ!!うりゃー!!」
「キャーッやーめーてー!!」

お団子…

「良いの?」
「昔からだ。医学生になってるとは知らなかった。」
「えー!?大ちゃんには言ったハズだけど!?」
「…すまん。知らん。」
「えー!?」

ふふっ可愛いね。

「えー?麻耶がー?」
「失礼!!」
「ぐふっ!?お前も失礼!!」
「いやぁ若いっていいねぇ。石橋君は19だっけ?」
「まぁ先生ったら。」
「そーいや先生あたしくらいの頃ってやっぱり医学生?」
「ん?いや?私はその頃…死にかけてたねぇ。」
「は?」

え?

「事故でね。鉄筋が首にブスリとね。」
「「ほぁーっ痛ーっ!!」」
「…」

ふふっノリが翼と一緒なんだ。

「その時の先生に憧れてね。本当なら私は死んでるハズでねぇ。」
「なら!その先生は大先生ですね!」
「そうね。 」
「うんうん。」
「それがこんな有望な子を受け持てるなんてねぇ。」
「えっへん!」
「麻耶じゃなく水華さんだろ?」
「ふふっ麻耶ちゃんだよ。」
「えー?」
「なによー!!」
「麻耶ちゃん、私のスピードに付いてこれるんだもの。優秀も優秀よ?」
「水華のスピード?」
「うん。オペの。麻耶ちゃん看護資格も持ってるのよ。」
「大学の前は看護専門学科でした!」
「私も持ってるけど、やっぱり専属の助手がいるのは助かりますね。」
「うんうん。この調子で法医学者増えてくれたらいいねぇ。」
「それは…」
「道のりは長そうですね。」

それほど人不足?

「うん。だって、誰も死体の相手はしたくないもの。」
「あたしもそう思ってました。でも、ご遺体があって、初めて治せるんだって気づけました。」
「臨床はね。臨床と法医は死体相手だから人気がね。私は両親の事があるから、そうは思わなかったけどね。」
「優しい方達だったのにね。」
「うん。だから玉城先生以外に師事する事もありませんし。」
「嬉しいねぇ。」

どこもドラマがある。
オレ
もちゃんと水華のドラマの一役になれてるかな。

「凄いなってる。無くてはならない人、かな。」
「ふふっありがとう。」
「あー、もう熱い熱い!」
「あの小さかった水華君がねぇ…」
「小さかったって…小学五年生は小さいには入りませんよ…」
「歳取ればそんなもんだよ。」
「先生ったら…」

ふふっ
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