アイドル

□うたプリ×ツキパラほのぼの
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目の回るスケジュールをこなして。
今日はJAPANミュージックアワーの曲を誰からどの順番かを決める打ち合わせ。
プロデューサーさんに歌を聞いて貰うんです。
それで色々細かい事決まります。

「ふむ…生演奏をウリにしたいんだが…」
「水華さんの曲はほぼほぼがオーケストラ入りますからねぇ。」
「うーむ…」

まさかの事態っ
私が決まらない!!

「…だったらアレはどうだ?」
「そうですね。今回新曲を皆さん発表されていますし、アルバムの中からまだ未発表のものを見てみましょうか。」
「…」

今日は曲関係という事もあって春歌さんもいます!

「しかし…水華の曲は大体がオーケストラ調でほぼ5分超えの物ばかりだな…作っておきながらなんだが…」
「そうですね…」
「んなの二人が張り切って作りまくった結果だろー?」
「「…」」
「しかし…なぁ…」

あれ?涙さん何を?

「ん?ヒマだから作曲。」

こればかりは私もヒマです。
これはプロデューサーさんと作曲家さんたちのお仕事です。

「どう?」

で、レッスンルームのピアノを使わせてもらってます。
即興だけど
、涙さんの曲に合わせて歌う。
そう言えば最近こうして涙さんの歌を歌う事も無かったなぁ。

「…すご…」
「即興でこんな曲…それに歌も…」
「凄いね。」
「ああ。」
「ワンダホー!」
「スッゲー!」

ん?

「ホントすごーい!」
「わ!?」
「さっすが女王様!」

えと…確かレイジングエンターテインメントの…

「平沢涼子でーす!」

っていうか女王って…

「あっ僕と同じ時期にデビューした!」
「そう!でも同じ新人でも郡を抜いて凄いんだもん!凄いよねぇ…デビューからメインなんて!」
「最近はそうでもないよ…?」
「でも歌も出してるしぃ…」
「…」
「?」

あ、この流れ…嫌な感じがする…

「ふふっ私も顔歪めたらそうなるかなぁ?」
「っ!?」
「ちょっと!?」
「だーってさー。」

ああ、やっぱり…
もう触れられたくないのに…

「…キミさ。」
「はーい?」
「人を羨む前に、ちゃんと努力したら?」
「!?」
「おい天!!」
「彼女は確かに才能がある。だけど、それも努力無しに開花させられない。努力したからこその実績でしょう
。それに、本人が気にしてる事をわざわざここで、言うなんて…そんなキミこそ、歪んで見えるね。」
「なっなによ!!」
「ここにいる全員プライドを持って望んでいる。プロとしてのね。わざわざそれを揺るがそうなんていうのはプロではない。そんな人と一緒に仕事するなんて…」
「っ…」
「ねぇ?」
「な、なによ…」
「なんで君は…」

その後の一言。
それが一番場が冷えた。

「そもそもなんで持ち歌ない君がここにいるの?」
「っ!!」
「そ、そうなの?」
「うん。僕は元々社長が用意してくれてたやつだし。他の人もアイドルだし。睦月さんは言わずもがなだし。でも平沢さん、まだ新人だから歌の仕事無いはずでしょ?だって大木プロだもん。」
「っ!」
「大木プロはいくら素質あっても歌は歌わせてくれないよ。そう聞いたもん。」

歌が無いのになんで?

「しっ知らないわよ!社長が行けって…あたしだって歌ないのにこんな仕事したくないわよ!!」

何で社長さんはこの人仕事回したのかな?
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