混合世界

□仮
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世の中には、とんでもなく不思議に満ち溢れている。


西暦2000年をほんの少し過ぎた頃。
地球という星は滅亡というか消滅の危機に晒された。
巨大な地球と同等の質量の隕石が、ある日突然地球と月との間に出現し、衝突したのだ。
だがしかし。
奇跡的に地球は粉々にはならず。
それも陸地になんの被害もなくそれは地球に繋がった。

そして見る間に草木や水…海水をその表面に行き渡らせ、本当に地球と同化してしまったと言える。

だがこれまでと同じ様な生活は営めはしなかった。
不思議なエネルギーを発するそれは瞬く間にエネルギーを地球全てに行き渡らせたのだ。

それにより起こったのは生物変化。
動植物は皆一様に「能力」をもった。
わかりやすく言えば魔力というか超能力というか。
それにより半分人間、半分動植物なんていう生き物が増えた。
驚いた事に知性があった。

だが案外人間は殆どの人が受け入れていて。
今では仲良く暮らしている。
勿論人間も能力と魔力を持った。
大半はどちらかしか使えない。
だけど極々少数にどちらも使えるという人がいた。
そして人間の大半は若返っていた。

そして生活が安定してくると色々な問題が現れるのも必然だった。

理性と知性を持つ一般的に獣人と呼ばれる種族への非人道的な虐待と研究。
その逆も然り。

種族間の争いは人間の中でも、獣人を中でもあった。
しかし一番大きい衝突は獣人否定派と人間否定派の争いだった。



そして私が子供に戻ったその日。
人間による能力者、魔道士、獣人の狩りが始まった。
そして捕まると選別され、研究施設へ送られるか殺されるかの二択しか存在しなかった。


私は若返りの反動で遺伝子が書き換えられ能力と魔力を併せ持ち、そして容姿が変わるという非現実的現実に呆然としていた時に狩りにあった。
そして研究施設へ送られたのだ。
そこにはたくさんの種族が牢屋に入れられて。
毎日苦しい「実験」を繰り返し行わされた。
私が戻った年齢は二歳前後だったらしい。

そして私が容れられた研究施設には本当に様々な種族がいた。
そこで大きな出会いをしたのだ。

理性と知性ある種の1つで、そして地球上最も力を持つ竜が、縛られ、傷つけられ、苦しめられていた。

竜と同じ部屋に容れられたのは私だけだった。
鞭で打
たれ、電流を浴びせられ、生きる気力を失って行った頃に容れられた。

『そなたはこの世に何を望む?』

そう、聞かれた。
だから応えた。

『力が、欲しい。せめてここの人達をここから出せる位には。護れる位には強くなりたい。』

そう、応えた。
その時の私は目覚めた力が色々あり過ぎてどう使っていいのか、どう使えば良いのか分からなかった。
生きる気力すらすり減っていた私にはどうすれば良いか分からなかった。
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