混合世界

□仮
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数多ある世界で、繁栄し続けられる世界はひと握りだ。
ある世界は自然的に星自体の寿命を終えて壊れる。
だけど。
そんな平和な世界は少ない。
それを自分の世界の消滅と共に思い知らされたのだ。

「…」

救われた命。
けれどもそれは私を無意味に生かすだけだ。
守る世界も、人も、使命もない。
何故、皆は私を生かしたのだろうか。
分からない。
生きていれば見つかるのだろうか。

「生きよ。それが助けられた者の為すべきこと。」

そう、私を生かす一人…父となった時空神クロノスは言った。
星が粉々になった時、私は自分の武器と…そして相棒達の力で護られた。
私の世界は悪の神が世界を支配しようと大昔から神々とせめぎあいを続けていた。
悪の神を封印したあと、神々はとある人間の所業に腹を立て、全ての人間の魔力を奪った。
それが神話になった現代、遂に悪の神の封印が解けた。
人間には為すすべもなく、蹂躙され、命を奪われていった。
そんな中もう一つ封印されていた種族がいた。
ドラゴンだ。
私達の世界のドラゴンは知性と魔力をもって、人間に味方をしてくれた。
己の資質に合う人にその力を貸
し与える…私達は契約と呼んでいたけど。
とにかく契約で人とドラゴンは共存出来るようになった。

そんな中で一人の人間をいつしか「ドラグーンの女王」と呼ぶようになった。
ドラゴンの中でも稀少かつ強大な力を持つエンシェントドラゴン。
ドラゴンの王達と契約出来た者は数少ない。
だがそんな王達の中でも一番強かったのが…私のドラゴン、ニアラだ。
そう、ドラグーンの女王と呼ばれていたのは私。
けど…そんなの世界が消滅してしまったら何の意味もない…
星の消滅の時に私はニアラにその力と命をもって護られた。
それは創世の頃に行われた真なる契約。
それが神々の存在を実現させ、そして私は「二体のドラゴン」の力と命で生きている。
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