混合世界

□混ざり合った世界
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私達の世界には実に色んな不思議が溢れている。
けれどもそれを認識出来ているのはほんの一握りの人だけなんだと思う。

そしてそう考える様になったのは、「この世界」に飛ばされてからだ。

「…」
「?」
「もう10年なんだなぁって。」
「そうですね。」
「他の皆は元気かな?」
「元気、なんじゃ無いですか?一応社会人ばっかなんですから。」
「そうだねぇ。てかそれ俺達も、なんだけど。」
「世間一般に私達はまだ子供ですので。」
「…元は、ね。」
「はい。それはそうと入学式、遅れますけど?」
「うわっやっべ!!ほらミィも車椅子に乗って!」
「えー…まだするの?」
「自分が言い出した事でしょ!ほら早く!」
「別にテレポートがあるのに…」
「だーめ。まだ走れるレベルじゃ無いんだから無理しない。あ、鞄持って。」
「はい。別に走らなくたって…」
「運動嫌いは克服しねーとな。」
「やです。ほら早く行こ。」
「へいへーい。」

10年前。
私達は不慮の事故に巻き込まれた。
死ぬ筈ではない私達が事故にあって肉体が死んでしまった。
その代わりに言われたのが別世界への転生。
私と、
この人。
鳥海浩輔さんが6歳児に。
他の人も十代後半へと若返った。
この世界は…なんだろ、とあるアニメとゲームを組み合わせた様な世界。
凄い近くにある星々には名前があって。
テルカ・リュミレースとか、エフィネアとか、リーゼ・マクシアって言うらしい。
ちなみにこの世界はアルカノードスっていうの。
魔物います。
そして、この世界の子供は6歳児になると能力開発を受ける。
それはいわゆる超能力というもの。
だけどこの世界には精霊もいて、普通に魔法…精霊術も使える。
だけど私達は能力開発の時に事故があって。
一人一つが当たり前だった超能力を幾つも持つ事になった。
私と浩輔さんが多い。
若さが鍵だとかなんとか。
これも資質に左右されるので同じ開発を受けても多重能力になるかは個人問題だ。
そして勿論精霊術も才能があれば誰でも使える。
いや、誰でもはないね。
使えない人は使えないもん。
そして私霧澤水華はどちらとも文句なく好成績です。
10年前の開発事故が原因で車椅子生活ですけど。
漸く歩ける様になった「フラフラだけど。」…うるさいですよ。
能力があるので特に不便は今の所ないです。
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