□仮
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私が産まれるよりも遥か昔。
魔法を持たない、能力を持たない人間の世界に不思議な光が降り注いだ。
それにより人間…地球上に生きる全ての生き物は何らかの特殊能力と魔法を手にした。

人々は天からの恵みだと持て囃していた。

真実は…
神のみぞ知るというものだ。

◇◇◇

「…」
『鳥海さん!現役声優として初の参加となりますが心境の方は?』
『いやぁ…自分で良い物かと…他にも沢山強い方いらっしゃるのに、ねぇ?』
『いえいえ、日本において上位ランクですので!!』
「…この人が…」
『パートナーの方には?』
『まだお会い出来て居ないんですよ。学生さんだそうで、やっぱり学業は大事ですから。』
『なるほどー。』

来年夏。
四年に一度の世界魔法競技戦。
その大会に向けてのエントリーが始まる。

「おっあれ、鳥ちゃんじゃん!」
「はっずかしいわー。良かった、俺イケメンで。」
「…」
「でもなんで?」
「ん?あー、社長のね。思いつきらしいよ。俺ランクだけは高いから…」
「いーじゃんいーじゃん!」

世間、そして世界各国での予選がもうすぐ始まる。
だけど誰も知らな
い。
知る事はない。
その裏でどんなやり取りがあるのかを。

どんな犯罪が起きているのかを。


「パートナーって?」
「13歳の女の子だってさ。13歳差だよ?上手くいくのか…俺心配。」
「マジで!?…鳥ちゃん、犯罪だけは犯すなよ。」
「真面目に何言ってんの!?流石の俺も子供にゃ手ぇ出さんよ!?」
「鳥ちゃん守備範囲広そーだもんな。」
「歳の差婚増えてるしな。」
「出さねーよ!!」

そして俺はこの時まだ、この出会いがどういう物かをまだ分かっていなかった。
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