時の園

□QUARTET NIGHT仲良くしよう!なファンタジー
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この世には不思議な事なんてたくさんある。
だけどそれを知るのはほんの1部の人間だけ。

『ガール達、今日は楽しんでいってね!!』
「…」

この世界には魔法というものが存在する。
魔法が存在すれば、勿論神様なんてのもいる。
だけど魔法を知っていても神様と関わる人間は少ない。

「本当にあの人達?」
「ああ。その誰かは分からんがな。」

私は霧澤水華。
この喋る黒猫はシト。
本名はまた違うし猫じゃないが。

「アイドルだよ?」
「表の顔というだけであろう。お前とてそうだろう?表向きは「人間」なのだからな?」
「意味合いが違う気がする…」

私はとあるスタジアムに来ている。
人気アイドルグループ、QUARTET NIGHTの観察。
その内の誰かが魔力を持っていて狙われている。
…らしい。

「明日から中間テストなんですけど?」
「人間生活もだがお前には最も大切な事があるだろう?」
「…」

二十年前。
私は1度死んでいる。
突発的に生まれた魔力の高い人間。
だから「陰」と呼ばれる魔物に殺された。
だがその高過ぎる魔力のお陰で魂のままさ迷い、別世界
へと移転した、そうだ。
そこで大きすぎた魔力はその世界のシステムを組み込み、魔力を自らの物にした。
のはいいが如何せん魂、それも何も知らない赤ん坊の魂。
本当に気の向くままに世界を漂っていた所、現在の父である、とある神様に拾われた。
拾われたというか…父様の目の前を漂ってたらしいけど。
で、そのまま父様が私に肉体を作って。
魔力に組み込まれたシステムは普通に私の中にあり、人間界で暮らすにあたり、それを応用している。
つまり今の私は人間で。
所謂変身をすると神化しちゃうみたいな?

「…陰の気配が濃くなったね。けどなんか変。」
「ああ、何かがおかしいな。ちと見てこよう。」
「ん。私外の滅してくる。」
「うむ。」

このままでも魔力は使える。
戦いに適した姿が神化であり、戦う装束と武器を装着するのが変身なだけ。
魔力自体は無くならないし消えない。
けれどもそれは私にとっては普通なのだ。
…父様の魔力吸収して自分の物にしちゃったらしいけど。
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