内緒の時間

□ツキプロ×プロセカ
2ページ/3ページ

何をどうしたのか。

「…は!?」
『てことでー、水華は私の養女になったからねー!学校は転校ね!』
「「マジか。」」
「えと…はい…」
『それから必要な物は送っておくし、すぐに必要な物はしーくんよろしく。』
「しーくんはやめてください。分かりました。」

流れるように拒絶と了承を伝えた…
本当に何をどうしたのか、さっくりと私は社長の養子となり月野水華となりました。
なんと。

「これからピアノレッスンもある。里津花、とりあえず買い物は任せる。…俺は届けられる書類の確認…まで仕事をしている。灰月が下で待ってるからそのまま行ってくれ。」
「了解。じゃ水華行こう。」
「はい。」
「ん。行ってらっしゃい。」
「…えと…」
「行ってきまーす。」
「い、行ってきます…」
「ああ。…領収書を切れよ。経費だ。」
「はいはい。」

学校はどうでもいい。
ひっそりしてきたので特に友達もいない。

「さてー。まずは服からかな?」
「だな。家具も幾つか…ああ、モデルだからメイクとヘアメイク用品もだな。俺は生活雑貨でも普通にいる物を見繕うよ。里津花はまず女の子、モデルとして必要な物等を頼むな。」
「はい。そうだねぇ…まずは服もだし、靴もだし、メイク…それからヘアメイク…回る所は多そうだねぇ。」
「量もな。」
「これは楽しみだなぁ。まずは服から攻めようか。」
「はいよ。」

服…何年ぶりだろうか。

「…水華はなんというかゴシックで固めたくなるねぇ。」
「ははっ」

何故。
そうして色んな所に回され、帰ってきたのは夜だった。

「…」
「疲れたかな?」
「うん…」
「ちょっと休憩しようか。」

とは言え買い物の最中もしっかりカフェとかで休憩させてくれてたから大丈夫。

「ただいまー。」
「おっかえりー。…お?」
「お帰り………女の子??」
「あれ?志季から聞いてない?」
「「いや。」」
「…うん、ちょっと色々あってね。社長がスカウトしてきて社長の養子になった水華。今日からうちのフロアで見る事になってね。」
「は。」
「マジ?」
「うん。責任者は我らのリーダー。…なんだけどー…」

出る時に教えてもらった志季さんの作業部屋。
あれから出てきてないの?

「みたいだねぇ…」
「それとこの大量のメシは何よ?」
「水華はしっかり食べないと。」

飯テロはキツい…

「ふーん…ま、とにかくよろしくね!俺奥井翼!」
「村瀬大だ。」
「霧澤…じゃなかった…月野水華です…」
「…霧澤…?」
「っ…」
「…なるほどな。そっか。」

多分翼さんは分かると思ってた。

「翼?」
「んー?…また服がコアな感じになってんね?ゴシック?」
「路線で攻めてみましたー。水華シックな感じが凄い似合うと思ってね!」
「…」

着せ替え人形になった。

「勿論ゴシックだけじゃなくて普通のもあるよ?」
「普通ねぇ…普通で…黒のフード付ジレ?マント?」
「タイトパンツ…は普通か?」
「ま、オシャレさん、ならねー。ゴシック路線似合うならシック調に纏めたファッションは似合うわな。…中学生に見えないけどな。」
「…え。」
「大ちゃーん、水華は中学二年生だよー?」
「「え。」」
「お、おいおい里津花もかよ…」
「…たんとお食べ!!」

食べれない…

「…はい、はい。分かりました。では本人にその様に伝えておきます。はい。失礼します。」

あ、志季さん。
電話?

「帰ったか。今日最速で届けられた物をお前に渡そう。まずはスマホ。」

紙袋を渡された。

「次に転校先の学校資料。」

また紙袋…

「それからこっちはピアノレッスンに必要な物。」

紙袋…

「それと一応の寮の規定と書類だ。これからこういう書類は増えていく。しっかり目を通すんだ。」

紙…

「…重い…」
「あと体力だな。」
「まずは食べること!」
「お前はそこから離れろ?」
「まーまー。とりあえずゆっくりさせてやろーぜ?」
「そうだな。水華の部屋にはパソコン連動出来るシンセサイザーが届いた。それと…」

ん?

「ピアノレッスンと並行してボイスレッスンもある。」
「ボイスレッスン?歌やるの?」
「いや、単に声の出し方を教えるというものだな。今のところ社長が出した水華の路線はモデルだけだからな。」
「ふーん。ま、とにかくまずは新しい生活に慣れる事から、だな。」

とりあえず頑張る。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ