アイドル2

□ファンタジー転生トリップ
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「あの時、皆一緒に居たからもしかしたら全員がこっちにいるかも。」
「全員って…」
「うん、SQ、ALIVEでたまたま同じ日にオフだったからね。翼と空の提案で皆でショッピングモールが行こうってなったんだ。」
「ふぇー…あ、火出た。」
「本当に魔法があるんだねぇ…」
「…おお、すれ違ったあの大勢の男の人の集団は里津花さん達だったのね!」
「すれ違った?」
「うん。崩落の直前に。」
「っ!…じゃあ君はあの時の…」
「?」
「たまたま、落ちた瞬間に隣に居た女の子を引き寄せたんだ。それで何が変わった訳でも無かったみたいだけど…」

なるほど。
あの時のお兄さんは里津花さんだったのね。

「…ありがとう。」
「え?」
「だって助けようとしてくれたのなら、うん、ありがとう。」
「…うん。まぁ結局は死んじゃってるみたいだけどね?」
「まぁそれなら潔くこの人生を楽しむ…ん?」
「どうかした?」
「あそこ。洞窟?」
「…まぁ雨風は凌げそうだね。」

よし。
中を確認。
だってなんか居たら困るし。

「「…お邪魔しまーす…」」

そろりと中を覗けば。

「なんか割りと
生活感が…」
「…」

ゲーム感覚であるなら。
ここは…まさか…

「里津花さん…ここ、ダメ…」
「え?」
「ここっ盗賊のねぐらだ!!」
「っ!」
「あん?こんな所にガキ?」
「「っ!!」」

これは結構危ないルート選択だったのでは!!!



「…初めて人を殺したよ…」
「盗賊みたいだし…でも良いものじゃない…ね…」
「うん…」

捕まりかけた為、抵抗すると。
魔法なんだろう。
力が殆ど暴走に近い感じで盗賊を全て倒した。
間接的とはいえ、人を殺すというのは寝覚めが悪い。
盗賊だけど。

「…」
「里津花さん?」
「…うん、生きていく為…だから、仕方ない。それがこの世界に生まれた…今までとは違う人生、だから。」
「…」

震える拳は、今まで生きてきたのが平和だったから思える事。
これからはそうじゃない。

「(それに…俺より小さい水華を護る為には、覚悟しておかなきゃ…)」
「…」

でも。
初めて位は。

「っ…」
「大丈夫。」
「…うん。」

これが人間だ。
寄り添う事が出来るんだから。

しばらくしてから、ねぐ
らの探索。
かなりの財宝や本があった。

「絵本まで盗るとかどれだけ根こそぎなんだ…」
「文字読めないし…」
「うん…」

でもここは使いたくはないな。
明日からは辺りの探索だ。

「…」
「水華?」
「この本もしかして魔術書とかじゃ…」
「うーん…」
「…あ、これ綺麗。」
「ふふっ大きくなったら似合いそうだね。」
「そう?」

まぁこの身体、美少女域ですけども!!
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