アイドル

□ツキプロ×魔女
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「みーずか!」
「あ、奥井先輩。良かった。探してたんです。」
「あたしを?」
「はい。辞書をお返ししようと。」
「…おお、忘れてた。」

ええ…

「そうだ!水華今日の放課後ヒマ?」
「まぁ暇と言えば暇…おばさんの忘れ物届ける位。」
「あら…」
「大丈夫ですよ。仕事の時間6時かららしいので。」
「ふうん。」
「先輩は何か?」
「ああ、お兄ちゃんがさ。今日の撮影見に来ていいヤツだから来ても良いって。たまに見てやらんとうちの兄貴は拗ねるからね!」

へー。
ん?撮影?

「そ。Dスタジオだって!」
「え。」
「ん?」
「おばさん、今日そこでって言ってました。」
「うわ偶然じゃん!行こ!一緒に行こ!」
「ぶ!!!」
「まーた奥井が霧澤押し倒してんぞ。」
「んなのいつもだろ。」

いつもです。

「そーいやさ。」
「はい?」
「水華の名前さ、フルネームの時のこのPってミドルネームなんでしょ?」
「…いえ、どちらかと言えば日本名の方がミドルネームな感じですかね…」
「そうなの?」
「ええ。うちは代々女の子はPで始まる名前で、姉妹なら長女の子が家を継ぐ
ので。私は…おばあちゃんがそうなので。」
「ふぇー…やっぱりそういうのあるんだー…流石アメリカ。」
「あはは…」

だから…アメリカにいた時は水華とは呼ばれなかった。
皆、ポーラって呼ぶから。
ポラリス・ハリウェル。
それが私の名前。
これからも付き合って行く名前。

そして私の運命。

「でも良いなぁ。」
「?」
「生粋の茶髪に青い目ってさー。」
「まぁ…父は金髪ですがね…」
「そうなの?」
「私は祖母に似ているので。祖母が綺麗な栗の様な茶色でしたから。」
「へー。まぁおばさんも美人だしねー!!」

本当は大おばあちゃん…おばあちゃんのお姉さんだから。
若くして亡くなって若いままなんだよね。
今現在、ハリウェル家はバラバラになっていて。
他の人達も皆色々な所に散っている。
おばあちゃん達が護り続けたアメリカのお家には強固なフィービー大おばあちゃんとペイジ大おばあちゃんの結界がある。
それにワイアットおじさんもいる。

パパの行方は依然として分からない。
おばさんに言わせれば「あの子は事件の解決の為なら過去にだって行くから心配ないわよ。」らしい。
ワイ
アットおじさんは良くフォースフィールドの使い方教えてくれる。
あんまり国際電話するとプルーおばさんの眉が上がるからしないけど…
ママは私を産んですぐに天に召されたそうだ。
身体が弱かったらしい。
だから、私を育ててくれていたのはおばあちゃんで。
口癖は「ああ、おばあちゃんの苦労が今頃分かったわ…」だった。
「ま、あんたはあたし達みたいに手が掛からない子だけどねぇ。」とも。
それに対してのプルーおばさんの答え。
「おばあちゃんに苦労掛けてたのはフィービーだけ。」
だそう。
まぁおばさん結構キャリアウーマンだし…
カメラマンの他にも鑑定士してる。
良く教えてもらう。
昔の物には魔物が封印されてる事もあるし、魔物退治の道具だったりするから。
あとラテン語も。
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