アイドル

□里津花お相手
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『それでは…あっ次はあのラブラブカップル行きましょう!!』

収録の合間に見てるのはこの前の。
ラブラブって…それは少し恥ずかしい、けど。
まぁ後ろで見るとそう見えるか。

『すいませーん。』
『はい?』
「これいつ里津花さん出るの?」
「…」
「あれ、黙秘ですかー?」
「見てれば分かるよ。」

皆も気付かないって。
ちょっとは気付こうよ。

「…あっー!!姉ちゃん!!」
「「「なに!?」」」
「…この人…え?水華さん?」
「スーツとはやっぱり印象変わるねぇ。」

ああ、そう言えば寮で英語の時も夕方から仕事だったからスーツだった。

「姉ちゃん…」
「恋ってとことんシスコンだよなー。」
「うん。」

恋、テレビに近いから。

『んー…』
『あれ、ちょっと楽しんできた?』
『うん、ちょっと。』
「なに楽しんでんだよ。」
「だって誰も気付かないんだもん。」

そしてバレちゃった瞬間。
うん、バッチリ。

『え、えー…それじゃ…今日は何しに街へ?』
『奥さんの仕事用のスーツ買いに。』
『ほぉーーっ』
『そのついでにデート?』
『…う
ふっ』
『美男美女ですねー…』
「姉ちゃんだかんな!!」
「うちの里津花さんだかんな!!」
「お前らな…」
「ふふっ」
『後で皆に言っちゃお。出ちゃったーって。』
『言っちゃうの?』
『うん、翼に。』
「何オレの反応を楽しみにしてんだよー!!」
「ふふっ。あ、この後面白かったんだ。」
「ほ?」
『あれ?先生?』
『ん?あら麻耶ちゃん。』
『って…テレビ!!』
「ん?」

途中で水華の教えてる医学生とばったり会ったんだよね。

「…おい、大ちゃん。」
「なんだ?」
「こやつ…まさか麻耶か?」
「……?」
「良く三人で遊んでたろー?いつも泣いてたけど。」
「…ああ。…泣かせてたのは翼だ。」

おや?
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