婚活?

□トリップ
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「んー…」
「いや、コイツらの言うこと真に受けなくてもいいですから。お前らもいきなり無茶な事を言うな。」
「「だって!!」」
「…条件が。」
「「「ん?」」」
「条件があります。」
「!?」
「はい!」
「家事の手伝いもちゃんとしてくれたら。これだけの人数、掃除洗濯は大変ですから。あとここは起きるの早くして、食事も今はきっちりしていますので、それに合わす、合わせられないなら文句等言わない。まぁ後は追々考えて行くとしても、これだけは。」
「い、良いんですか!?」
「ええ。元々空いている部屋は貸そうと考えていましたし。何よりまぁ独立するにしても都心ではお金も貯まりにくいでしょうし。お給料の事については作る商品の売れ行き次第なので時に少ない事もありますが…それでもいいというなら私は大丈夫です。」
「いい!それでもいい!」
「まぁ私達まだ中学生だからお給料もらえないけど!それでもいい!」
「あら、お小遣い位はいるでしょ?」
「うんうん。」
「お小遣い…」
「そっか…今までジリ貧の生活だったから忘れてた…」

すいません…

「それじゃあ俺達もアルバイト辞めてここ一本にした方がい
いかも。」
「うん。掛け持ちするよりね?」
「えーと二人は高校生?」
「はい。けど来年卒業なので、仕事探さなきゃって思ってたんです。」
「大学は?」
「大学からはお金いるんですよ。しかも結構高額で。だから殆どの奴は高校生までなんですよ。」
「そうだったの。」
「あの、本当に良いんですか?仕事ないから大変ありがたくはあるんですが…」
「大丈夫ですよ。慣れない内はとても疲れると思いますのでゆっくりで。」
「ありがとうございます!」

なんて優しい人なのっ!!

「そう言えば名乗りもせずに申し訳ありません。」
「あ、いえこちらこそ!えと俺は鳥海浩輔と申します。」
「え…」
「?」
「い、いえ。私は霧澤水華と申します。そして弟の真治。それから…」

そう言えば黎ちゃん、小さい…という事は子供さん…?

「妹の黎です。」
「!?い、妹さん!?」
「?えぇ。十四歳離れてますので。」
「黎、6歳!」
「そ、そうなんですか…あ、いやすみません。」
「いえ。大概驚かれるので。」

よ、良かった…ん?何が良かったんだ?
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