アイドル2

□ツキプロファンタジー
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私は生まれつき不思議な力がある。

家族は勿論知ってます。

だけど。
最近暴走気味である。
これはどうしたものか。

そんな事をつらつら考えてたら。

「やぁお嬢さん。」
「?」
「そんなに魔力がダダ漏れだと。良くないものを呼び寄せてしまうよ?」

顔をあげたらそこには。
Procellarumのリーダー霜月隼がいた。

「…分かるんですか?」
「勿論。僕は魔王だからねぇ。」

この際なんでもいい。

「…どうやったら…制御できますか?」
「ん?」
「このままだと…家が森になる…」
「ふむ。では僭越ながらこの僕が先生となろうじゃないか!」
「は。」
「うん!それはいい考えだね!」

は、はあ…まぁこの力がちゃんと制御出来たらそれでいいけど。

で、とりあえず家に案内しました。

「おお…流石の僕もビックリだよ…」
「さっきいきなりこうなって…」
「うん、まぁまずは。」

隼さんがパチンと指を鳴らすと、完全に森だった我が家が元通りになりました。
おおっ

「随分大きなお家だね?」
「まぁうちの両親共に国家公務員ですので。普段家に
いないから貯金が凄いことになってたそうで。何年か前におじいちゃん達と住む事になったから建て替えるってなって…まぁ自分好みの家に設計しました。」
「おや。」
「設計のデータ書き換えただけだけど。」
「おやおや?」

あれは楽しかった。
渾身の出来はリビング。
キッチンと一緒だけど。

「バーだね。」
「元々仕事の人とか呼んで食事は良くしてたから。手っ取り早くこの方がいいかなって。」
「ふふっなるほど。」
「水華、帰ったのかい?おや?」

あ、おばあちゃん。

「こんにちは。僕は霜月隼と申します。」
「っ!?霜月!?」
「?」
「おばあちゃんも元国家公務員。」
「し、霜月のお坊ちゃんが何故うちに…?」
「ああ。街中で随分と魔力がダダ漏れだったんで。出会ったのも何かの縁と、家庭教師をしようと。」
「魔力?…水華の不思議な力の事かい?」
「ええ。」
「…これを制御出来るようになる、と?」
「ええ。」
「…水華、しっかり学びなさい。」
「はい。」

うむ。
お茶のご用意しましょう。
てゆーか本当に隼さんって霜月の坊っちゃんなんだな。
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