Asa Em Colapso:YooSic

□記憶の断片
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いつからだろうこんなにも夢にあなたが出てくる様になったのは。
いつも色んな時期のあなたを見ては私は嬉しさと悲しさで不安定になる。
現実のあなたは今も一人で闘っているというのに私はそれを支えてあげたいのに、こんなにも弱くこんなにももどかしい事しか出来ない。

今日のあなたはライブ前にイタズラをして来た時のあなただった。
楽しそうに大きな口を開けて私を振り回す。
でも、嫌だって言っているけれど緊張している私の気持ちを解き楽しくさせる天才だった。

近くにあったぬいぐるみを抱きかかえ声を殺して泣いた。
私の大切な妹でメンバー。
多くの時間をあなたと過ごし、ぶつかったり笑い合ったりしてきた。
様子を見に行く度に進んでいく病があなたから徐々にあなたを奪っていってしまう。

親友の恋人で、親友のジェシカは絶えずあなたを想い、あなたはジェシカを想う。
私はいつからかそんなあなた達が羨ましく格好良く見えていた。
素直になる大切さも誰かを愛する尊さも2人が教えてくれた。
心につかえている想いをいつか私の好きな人に伝えようと思わせてくれたことも。
愛犬は静かに寝息を立てている。

何度も泣かないと決めていても泣いてしまう弱いお姉ちゃんでごめんねユナ。
ベットサイドの妙な絵を見ながら思った。
私の好きなユニコーンをピンクで描いてくれたけれどやや不格好。
嬉しそうに渡すあなたの笑顔を心に焼き付けるように何度もありがとうと言った。
貰ってばかりの私もあなたに何か返せるように強くなりたい。

深呼吸してからまた眠りについた。
夢であなたと笑い合うために。
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