Et Hymnis Pathetique:YoonTae<完>

□Aftermath
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朝、目覚めると自分が今どこに居て
何者なのか解らなくなっていた。

カーテンを開けると、雷鳴がした

ベットのサイドテーブルの十字架に向かってお祈りする。

頭が酷く痛んだ。
クローゼットを開ける。

私は随分、沢山の洋服と鞄を持っている。
しばらく眺めたあと
黒いワンピースを選んで着替えた。

洗面台で顔を洗って、鏡を見た。
黒いワンピースを着た青白い顔の女性がいた。
顔を触って確かめる。
紛れもなく自分の顔だった。

鞄の中から財布を取り出し、中身を出す。
紙幣が数枚、小銭が少し、運転免許証、住基カード、ゴールドのクレジットカードとどこかのセキュリティーカードが入っていた。

運転免許証には
『イム.ユナ』

私はイム.ユナと言うらしい。
頭がまた酷く痛むので、キッチンへ行って水を飲んだ。

シンクにはカップが2つあった。
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