Tell Me The Truth:YoonTae

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どうすれば近付けるんだろう。
いや近付けるんではなくて届くんだろう。
前を歩きながら、笑っているユナの背中を見て考えたけれど想いを伝えてから何も変えてこなかった自分のせいだから仕方なかった。

「オンニ!ばぁ!」

やめなさいよ子どもみたいにと笑いながらソニがユナの背中をつねった。
痛いよぅ!と大袈裟にティファニーとジェシカに言いにいきよしよしとされている。
ああいう子どもみたいに遊ぶユナはもちろんかわいい。
だけど、私に向けてすることが決して多い訳じゃない。
だから、たったこんな事ですら少し羨ましくも思う。

少しずつ、ユナは努力している気がする。
前よりも私に話しかけ、気にかけて頻繁に宿舎にきてくれるようになった。
メッセージだってくれるし、それこそ別々の仕事が多いから電話だってくれた。
私はそれにこたえているだけ。
私がユナを好きなのに、好きなユナが半ば無理をして私の相手をしている。

フェアじゃないしこれじゃいけない。
ユナが私を好きになってくれる気もしない。

なにやってるんだろう 私。

何かしらアクションを自分から起こす必要があった。
その方法を考えながら1週間過ごした。
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