Tell Me The Truth:YoonTae

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私には自信というものがあまりに少なく、それが私を悩ませ足を踏みとどまらせるものになる。
勿論、自信があるからこそ厳しい練習に耐え友達が遊んだり家族と過ごしている時間も演技の練習や、遅れた勉強や色々な練習に充てた。
だからこそ初めての舞台は死んでしまうんじゃないかという位に嬉しかったし、過密スケジュールに文句は言えども感謝していた。

初めて演技で賞を貰ったあの日、手に持ったトロフィーが初めて話したスピーチが夢のようだった。
電話越しに少し震えた父の声も、事務所の方のお祝いの声も、宿舎に戻ってからの耳をつんざく程のみんなの歓声も昨日のことのようだった。

『ユナ……おめでとう。本当に良かった。自信を持って頑張ってねユナは少女時代のユナとしてじゃなく女優のユナとして認められた。
だから、ユナ本当に頑張ったね。』

テヨンオンニは馬鹿騒ぎの中で静かにそう言った。
私はその言葉が凄く嬉しくて馬鹿みたいに泣いた。
あれから何度か役者の仕事も頂いたし、自分で役や話について深く考えるようになった。

これが一つ目の自信。
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