Tell Me The Truth:YoonTae

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静かに流れるような毎日はあまり感じたことがない。
駆け抜けるように秋風から冬の風に変わり雲が速く流れるように、肌に凍てつく程ではなく耳が冷たくなるような風を受けているように毎日が当然の様にやってきて踏み出していかないといけないよと誰かが背を押すように。
迷うことも、戸惑い立ち止まることももちろんあるし逃げ出したいこともあった。

でも、愛しい友と手を取り合い後ろ指指されようとも歩いてきた。
だから
その繋がれた手の先の友が悩み、苦しみもがいていることを気付けなかったことが辛かった。
自分は友を支え、分かち合っているつもりだった。

でも私は見ようとしていただろうか。
だから、今この瞬間も繋いだ手の先の友人が貼り付けた表情が読めなくて理解出来ないのだろうか。

「みんな、私に悩みがないか聞いてくるね……そんなに思い詰めた顔してるの私?」

笑いながら言うけれど私は知ってしまったから、あなたが悩み苦しんでいることを。
それを知らないふりはしない。
私のあなたへの友情や愛情はそんなに薄情なものでもないから。
そうでしょう?テヨン。
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