Tarinat Second: ShortStory
□The worthless splendid world
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何がどうなったら一緒に住む発想になるのか。
帰国してすぐにユナは少し郊外の古い2LDKの部屋を借りた。
勿論、一緒に住むわけにも行かずたまに遊びに行くくらいで相変わらず仕事の少ないユナは違うアルバイトもしながら生活していた。
その日も仕事の後に遅くまで服を作ってから学校を出たので随分遅くなってしまった。
警備員さんに最近は一番最後に帰るのは必ず君だねと苦笑いされた。
デザイン画を片手に就職活動しているものの上手くいかず、何人かは既に決まっているのに焦るばかりだった。
先生にはコネもないし、地道に頑張ろうねと言われたけれどこのままだとそれこそ卒業してもあのカフェにいるはめになりそうだ。
両親が難しいようなら違う仕事も考えてみたらどうかと言っているけれど、折角やっと自分のデザインを見つけてやりたい事が明確になっているのに諦めるのは嫌だった。
何よりしたいことは最後までしてみたかった。
家の近くでは事故があったらしく、パトカーのサイレンが建物に反響しながら響いていた。
立ち止まり見ている人達の横をすり抜け家まで帰るとドアのところに紙が挟まっている。
『オンニお疲れ様です。少し待ってたけど明日も仕事だから帰ります。
ファイティン ジェシカ! ユナ』
メッセージを送って、連絡してくれたら早めに帰ったのにと言うとオンニが頑張ってるのに気が散るといけないからと返ってきた。
最近は就職活動をしていることもありカフェで働く時間も短い。
ユナには前ほど会えず、トロントにいる時は連絡が取れなかったけれど今はどこにいるか解るから会えないとたまに寂しくなった。
寂しい?どうしてユナに会えないと寂しいの?
部屋の壁に額に入れて飾っているオーロラの写真を見ながらどうしてだろうと考えた。
まだ、ほとんど謎な部分が多いユナ。
あの子は私にとってなんだろう?
サイレンがまだ聞こえ、意外に大きな事故だったんだろうかとテレビをつけた。
ニュースを見ながらも別のことで頭がいっぱいでほどなくしてテレビを消した。
私はこんなに誰かに執着したり、考えたりする性格だったろうか。
その夜は食事もせず、お風呂に入り泥のように眠った。
考えるには体力を使いすぎていたから。
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