赤い星と青い月

□LOVE★SAVIOR
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non Dreamer Side,

ビーッビーッ

傍らに設置されている赤いランプが光 だし、館内が警告音で満たされる。
が、1〜2度繰り返されると数秒で館内は静まり返った。

廊下でそれを聞いていた二人の男はその事に違和感を感じ眉間にシワを寄せる。


「レッドアラート…?だが、今はまだその時では…」

「ええ。なら今のは…?」

「さあ、分からんな。兎も角、ここらを探索した方が……」

「長官、あそこになにか……あれは…」


眼鏡の男が前方を向くと、少し離れた場所になにかが地面にあった。
少しずつ近づいて行くと、地面に仰向けで倒れている子供だと分かる。


「子供…?LAGでは見ない顔だな」

「それも、女の子……。なぜこんな所に…?」


眼鏡が言う長官らしき男も見つけたのか、少し眉を寄せて子供を見つめている。

倒れている子供は一瞬死んでいるようにも錯覚したが、胸が上下していることから呼吸はしていると見られる。


「……見たことのない子供…、もしかしたら先ほどのレッドアラートと関係があるのかもしれません」

「ああ、そうだな。…あまり体調も優れていなさそうだから、休養所に連れて行くぞ」

「はい、……っこれは!」


眼鏡の男が少女を抱えようとすると、少女の右手にとあるものを見つける。


「長官これを……!」

「これは……!紅傷だと…!?」


少女の手のひらにあるのはバツ印の傷。通称、紅傷だった。


「なぜこんな女の子に紅傷が……!」

「私にも分からん……。とりあえず、休ませて、目が覚めたらこの子供を調べよう」

「はい」


上官らしき男が立ち上がり歩くと、眼鏡の男も今度こそ少女を抱え込み、上官に続いて休養所のある場所へと歩を進めた。



____



数時間後、ベッドで夢に魘されながら眠る少女と、それを椅子に座り顔をしかめている男が二人いた。

二人は訝しげに少女を見る。


「しかし、この傷……悪戯ではなさそうですが…一体誰が……」

「分からん。そもそも、なぜこのLAGに顔も知らない女の子が……」

「確かに、少女に紅傷、そしてレッドアラート……まさか、人型の敵なのか……?」

「考えても分かるまいよ。とにかく、今はこの子供が起きるまで待つしかない」

「……はい、そうですね…」



少女は未だ衰弱した様子で、このまま目覚めるのか、それすらも分からない。
ライダーになれる傷を持つ、ボロボロの少女。

敵か味方か、分からないまま、ただ少女が目覚めるのを待つしかなかった。




新しい台風の目、その目は……。
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