鬼蝶
□第2話
1ページ/2ページ
……………………………………………
(土方side)
「山崎、どうだったんだ?」
「特に怪しいことはありませんね…、それにしても彼女完璧すぎじゃありませんか?」
「そうか、確かに非がないように見えるな…」
なんなんだ、あいつは
仕事はその日のうちにきっちり終わらせて、他人の仕事まで手伝い、誰よりも早く起きて稽古をし、女中の手伝いまでしやがる
しかも、すぐに隊士と仲良くなりやがって…
「でも彼女、どの隊士にも心は開いてませんよね…、表面だけ打ち解けてるような…」
「確かにそうだな、まぁ引き続き調べてくれ」
「はい、わかりました」
いったいあいつは何を隠してるんだ
なにか言えないような過去でも背負ってんのか?
よくわかんねェやつだ…
……………………………………………
(里桜side)
『沖田さーん、起きてますかー?』
もしかして寝てる?
『沖田さーん、生きてますかー?見廻りですよー』
反応がない…
『入りますよー、失礼しまーす』
やっぱ寝てる…
いや、これ寝てないな
うわぁ書類山積みじゃん
少し時間もあるし手伝っとこっと
『沖田さーん、起きてますよねー、知ってますよー』
いつまで寝てるふりするんだろ
『…、まぁいっか』
書類も軽く片付いたところで沖田さんをジーっと見てみる
キレイな顔してるな
髪の毛サラサラそうだな…
触ってみようかな
「なーにさわろうとしてるんでさァ」
『やっぱり起きてた、見廻り行きますよ』
「わかったでさァ」