鬼蝶

□第2話
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(土方side)



「山崎、どうだったんだ?」


「特に怪しいことはありませんね…、それにしても彼女完璧すぎじゃありませんか?」


「そうか、確かに非がないように見えるな…」


なんなんだ、あいつは


仕事はその日のうちにきっちり終わらせて、他人の仕事まで手伝い、誰よりも早く起きて稽古をし、女中の手伝いまでしやがる


しかも、すぐに隊士と仲良くなりやがって…


「でも彼女、どの隊士にも心は開いてませんよね…、表面だけ打ち解けてるような…」


「確かにそうだな、まぁ引き続き調べてくれ」


「はい、わかりました」


いったいあいつは何を隠してるんだ


なにか言えないような過去でも背負ってんのか?


よくわかんねェやつだ…





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(里桜side)



『沖田さーん、起きてますかー?』


もしかして寝てる?


『沖田さーん、生きてますかー?見廻りですよー』


反応がない…


『入りますよー、失礼しまーす』


やっぱ寝てる…


いや、これ寝てないな


うわぁ書類山積みじゃん


少し時間もあるし手伝っとこっと


『沖田さーん、起きてますよねー、知ってますよー』


いつまで寝てるふりするんだろ


『…、まぁいっか』


書類も軽く片付いたところで沖田さんをジーっと見てみる


キレイな顔してるな


髪の毛サラサラそうだな…


触ってみようかな


「なーにさわろうとしてるんでさァ」


『やっぱり起きてた、見廻り行きますよ』


「わかったでさァ」
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