長夢
□飴と鞭の使い方
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水樹side
修行を行うにあたって、ヒソカから
ある程度の条件を与えられた。
いや、無理矢理条件付きにさせられた
と言う方が正しいかもな。
「僕は気紛れで嘘つきだ◆」
『…そんな顔してる。』
「酷いなぁ◆」
『だって本当の事なんだろ?』
「そんなことより、条件を付ける◆」
『え、条件?』
「1週間に一度僕の言うことを聞く◆」
その条件に、俺はきょとんてなった。
だって、戦ってとか言ってくるかと思ったから。
団員の皆と、春樹は奇妙というか
同情の眼差しを向けてきた。
「ヒソカ。」
「なんだい、クロロ◆」
「…自己紹介がまだだろう。」
クロロの提案で、団員の皆は
俺と春樹に自己紹介をしてきた。
「幻影旅団団長の、クロロ=ルシルフルだ。」
「俺はシャルナーク!ハルキとは、顔見知りだよ」
「フィンクスだ。」
「俺ぁウボーギンだ!ま、仲良くやろーや」
「俺はノブナガってーんだ」
「あたしは、マチ。そっちがシズク」
「パクノダよ」
「…………フェイタン」
と、旅団の皆が自己紹介をした。
あれ、この場合俺達もした方がいいのか?
『…ミズキです。』
『ハルキ…で、すっ!』
「赤毛がミズキで赤茶がハルキだな。」
クロロは、俺達を髪の色で区別したらしい。
『ヒソカ、俺にも条件がある』
「なんだい◆」
『…強くなったら、ハルキと二人で情報屋をしたい』
「それはクロロと相談だ◆」
条件を飲んでもらった。一応、な。
春樹と俺は、笑いあった。
ふと、クロロは言った。
「そっくりだな。」
『いいだろー!』
『春樹うるさい。』
「…性格は正反対のようだな。」
なんて話してたら、ヒソカに
腕を引かれてアジトの裏山に
連れてこられた。
「お喋りも良いけど、まずは修行が優先◆」
『…ああ。なにをする?』
「まずは木と木の間を10秒に渡りきってもらう◆」
『……!?』
こうして、ヒソカの無茶苦茶とも
とれる念修行が始まった。
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