長編置き場
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突然だが私は黄瀬涼太が苦手だ。
何がきっかけで苦手になったとかではなくて何て言えばいいのか直感的に苦手だと感じたからどう説明したらいいのかさえ分からないのだけれど、とにかく苦手だ。
表面は愛想が良いけれどその実、人のことを観察しては自分よりも勝っているのか劣っているのかを判別されているようでいい気分にはなれない。
けど割と扱いやすい事も知っているからこそどう接すればいいのかがよく分からなくてそれとなく黄瀬涼太を観察しているわけなのだけれど苦手だという思いが邪魔をして集中できない。
人ってつくづく難儀だな…
そんなことを考えながら高尾くんたちがストバスをしている姿をベンチから眺めているといつからそこにいたのか左横から誰かがいる気配を感じて確認するように顔を左へ向ければ先ほどまでストバスをしていた黒子くんこと黒子テツヤがそこにいてあまりの肌の白さと筋肉はついているけれどそれを感じさせない細さに冗談抜きでバスケ選手なの?と目を疑った。
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