長編置き場

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小金井くんへ忘れ物を
届けに顔には出しては
いないけどそれなりに
意気込んで家を出た私。

小金井くんと水戸部くん
が通っている大学の道は
パンフレットを見て記憶
したから迷ったりはして
いないのだけど何だろう
近道をしようと道変更を
したほんの数分前の私の
判断が間違いだったのか
それはもう目を見開く程
には驚き固まるくらいの
遭遇をしそんな私なんて
お構いなしに完全一方的
にだけど見覚えある黒髪
デコっぱち少年と眼鏡に
長い下睫毛、それに緑頭
高身長な二人組に遭遇し
そのまま何事もなかった
様に過ぎ去ろうとすれば
黒髪デコっぱち少年こと
高尾くんにすんませんが
その腕に付けてる髪ゴム
今日一日貸してくんない
っすかね?と聞かれ何と
なく察すれど私の口から
自分でも驚くくらい低い
「…は?」という声が出た。

こちとら急いどるんじゃ
ボケェ。なんてね。




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