長編置き場

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土鍋の蓋を開け立つ湯気
と三つ葉の乗るふんわり
美味しそうな卵粥に食欲
をそそられご飯粒一つも
残してたまるかと水戸部
くんお手製の卵粥を完食
したのが数分前。

ごちそうさまでしたと手
を合わせて言えば小金井
くんからお粗末様でした
と返ってきて何だか心が
むず痒くなる。

水戸部くんは最初卵粥が
私の口に合うかどうかを
不安げに見ていたけれど
一口、また二口と食べて
すっごく美味しいですと
感想を伝えれば安心した
ように微笑み良かったな
水戸部!!と小金井くんと
笑い合っていた。

その水戸部くんは今、
台所に立って食べ終えて
空になった土鍋とお茶碗
お箸など私が使った食器
を洗ってくれていて私も
手伝いますと慌てて立ち
上がろうとしたら水戸部
くんに止められて小金井
くん曰く大丈夫との事。

「だけど…」

「いいの!さっきまで
倒れてた人には無理は
させまんできませんって
俺も水戸部には賛成だし」

なぁ、水戸部ー!!

こくこく。

「そう、なんですか…」

この様子だと今は何を
手伝いますと申し出たと
しても手伝わせてはくれ
ない感じなんだろうな…

はぁ…と二人には聞こえ
ない程度に溜息をついて
いつまでもお借りしてる
布団の中にいるわけにも
いかないよねと布団から
出てそれとなく部屋の中
をぐるりと見渡せば棚の
上にあるいくつも何枚も
飾られてある写真に自然
と微笑ましくなった。


そう、
あれはきっと黒子くんと
火神くんが入部して早々
撮ったであろう冬のWC
優勝記念写真。


アニメで見た時も原作を
読んだ時も泣いたなぁ…

他のキャラにもし会える
ことが出来たらその時は
どうなるんだろう…

多くは語れない、よね…?



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