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□空を見つめる君へ
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「あっ、
仁王みぃーつけた!」

「……げ、」

「何よその……げ、って」

「深い意味はないナリ」

「あっそ」

目的の人をやっと見つけ
たかと思えば既に授業は
5限目。

いくら校内中を探しても
いないから最後の望みを
かけて来てみたら案の定
彼は空や街がよく見える
屋上にいた。

ちなみに
私が彼を探すのに授業の
時間全て使ったのは言う
までもない事実。

私は少し息を整えてから
寝転がり空を見つめてる
仁王の隣に座る。

「やっぱりここから見る
空は綺麗だねー…仁王が
屋上好きなの分かるわ」

「初めて屋上来た奴に
そう言われてもな」

説得力ないぜよ、と
図星を突かれ内心どきっ
…となる。

「ほんで、普段全くと
いっていいほど屋上に
来ん奴が何の用でここに
来たんじゃ?」

「あ、そうだった。
はい、これ」

「…なんじゃ、これ?」

「なんじゃ、これ?って
誕生日プレゼントだよ」

「………は?」

私の言葉にがばりと起き
上がり私の顔を呆然と
見つめる仁王。




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