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□第四話
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「ずっと一緒にいようね。」
「いきなりどうしたんだよ?」
「ううん、何でもない。」
「そうか?」
颯太君は腑に落ちないと言いたげです。
「当たり前じゃん。俺らずっと一緒だよ。」
和樹君がいつものような明るい笑顔で包んでくれます。
「確かに、こんなに仲良くなったし大人になっても仲良くしてたいなぁ。」
「酒を酌み交わしてあの頃あんなことが、なんて言うのもいいかもな。」
「そうだね。」
奈々ちゃんの無邪気な笑顔、碧ちゃんの優しい笑顔をこの先ずっと見られたら幸せだな。
少し先のことに胸が躍るようです。
「よーっし、俺たちの約束だッ」
和樹君は机を勢いよく叩きました。
「何だよ、いきなりどうした?」
「ふふん、聞きたいか。」
「もったいぶらずに話せよ。」
皆、和樹君に注目しています。
「ここに俺たちの約束を宣言する!!」
「約束は宣言する物なのか?」
「い、いいんだよッ。」
「それでその約束って何?」
「俺たちがどれだけ離れることがあろうと、またここで会おうという約束だ。」
「ここって学校?」
「おう!!ここは俺たちが出会った場所だからな。どうだ?いい案じゃないか?」
「意味が分からんな。」
「な?!碧ひでぇよッ」
一気に笑いに包まれます。
皆幸せそうです。
「でも、私宣言したいなぁ。」
「おぉッ、ほら!!俺に賛同してくれる人もいるぞ!!」
「まぁ……宣言ぐらいかまわないがな。」
「なんか今からうきうきしてくるね。」
「卒業してもまた会うのかぁ。賑やかでいいがこのメンツは大変そうだ。」
「そんなことはないッ!!ということで、皆誓いの儀式だ!!」
「そんなものまであるのかよ?!」
「ある!!誓ったからには守らないとなッ」
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