レオクラ♀

□次の日。
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※クラピカ女のコです。
特別な日の、翌日。






次の日。











――昨日初めて、クラピカとセックスした。








「おう、起きたのか。おはよう」


「……おはよう」


クラピカは、レオリオが昨晩彼女に着せてやったシャツを羽織っただけの姿で、リビングへとやって来た。


レオリオが普段着用している飾り気のない白いカッターシャツは、華奢な彼女には随分と大きいようで、膝の少し上まで丈がある。
裸足のせいか、ぺたぺたと音が響いているのが、何だかやけに子供っぽくて可愛らしい。


レオリオは朝食の準備をしていた手を止めて、クラピカの方に向き直った。

剥き出しになった柔らかそうな太腿と、スラッと伸びた真っ白な脚が眩しくて、何と無く真っ直ぐに彼女を見る事が出来ず、少し視線をそらしてしまう。


「…メシもう少しで出来っけど、先にシャワー浴びてくるか?」


「…そうだな」


「一緒に入る?」


ふざけた調子で尋ねると、クラピカはさっと頬を赤らめた。

こんな時、普段の彼女ならそれこそ、その愛らしい顔を怒りで歪ませて怒るくせに、


「……馬鹿者」


今朝のクラピカは、ただ静かにそうつぶやいただけだった。

その白い耳朶と、目元が微かに赤らんでいる事に気づき、レオリオはドキッとしてしまう。


「…クラピカ」


半ば無意識にクラピカの方へと歩み寄り、気がついた時には、腕を伸ばしてその華奢な身体を抱き締めていた。


「レ、レオリオ、何をするのだ…っ…」


胸をぐいぐい押しやられたが、そんなものお構いなしに、柔らかくていい匂いのするクラピカの髪の毛に、顔を埋める。

自分と同じシャンプーの香りに混じって届く、彼女自身の甘い香りが揺れた。


「…身体、大丈夫か?」


小さな声でそっと尋ねると、クラピカは微かに肩を震わせた。


ややあって


「………平気なのだ…」


消え入りそうなほどに小さな声が帰ってきた。


「ほんとか?無理してねぇ?」


「…していない」


少しだけ、ホッとする。


レオリオはクラピカの背中に回した腕の力を緩め、その白くて小さな顔を覗き込んだ。

朝日の射し込むリビングで見るクラピカの姿は、思わず目を細めて見とれてしまうほどに、美しかった。


だが、その目の淵が赤らんでいることに気がつき、再びドキッとしてしまう。



泣きはらしたあと、だ。



「……わりぃ」


それに気がついた瞬間、謝罪の言葉が思わず口から飛び出してしまった。


クラピカは当然ながら、キョトンとした表情を浮かべて見上げてくる。

何に対して謝られているのか、わかっていないのだろう。


「…あー、っと、…その、昨日の晩、結構俺、ガッツいちまってた気ぃすっしよ…」


ガシガシと後ろ頭を掻き回しながら言うと、意味を理解したらしいクラピカが、更に頬を赤く染めた。

桜の花びらのような唇を少しだけ噛んで、口を開く。


「……別に、君が謝る必要はないだろう」


クラピカはそう言ってくれたが、レオリオの心の奥には、微かな罪悪感が残っていた。

昨晩の彼女の涙を、思い出してしまったからだ。


「……カッコわりぃよな、俺」


「え?」


「…お前、初めてだって知ってたのによ。変に焦っちまって…」


クラピカは昨晩の事を思い出したのか、困ったように眉を下げて、胸元に額を押し付けてきた。

赤らんだ顔を見せない為の、彼女なりの防衛策なのだろう。


「もーちょい、優しくしてやれれば良かったのにな。ごめんな」


そう囁いて、クラピカの髪の毛を大きな手で優しく撫でてやる。

ふわ、ふわ…と、羽のように柔らかい髪の毛が揺れた。

明るい色もあいまって、まるでヒヨコのようだ。


と、その時不意に、クラピカが顔を上げた。
その頬は未だに赤らんだままだ。

薄い桜色をしたちいさな唇が、軽く開く。


「……………優しかった…」


ぽそり、とクラピカが呟いた。


「ん?」


「………君は、優しかったのだ。…とっても」


クラピカはそれだけを言うと、再び額をぎゅうぎゅうと胸に押し付けてくる。

レオリオはしばらく黙り込んでから、クラピカの身体をぎゅっと抱き締めた。




何だか、照れ臭い。



おとといまでの自分達とは、同じようで、どこか違う。



それがくすぐったくて、



でも、暖かくて幸せだった。




(優しかった、か…)



クラピカの言葉を頭の中で反芻して、レオリオは思わず口元を緩ませてしまう。


「…何をニヤついているのだ」


いつの間にか顔を上げていたらしいクラピカに、頬をつねられた。


「…べーつにぃ。昨日のクラピカちゃんは、可愛かったなぁ〜と思ってよ」


「っ!!思い返すな、馬鹿者!!」


胸を叩かれる。


「ははっ。いくらお前でも、俺様の脳内上映会は止められねぇぜ〜?」


「っっ……どこまでも不謹慎な男だな、貴様は…っ!」


クラピカは真っ赤になったまま、さっと身体を離すと、くるりとレオリオに背中を向けた。


「お?どこ行くんだよ」


「…シャワーだっ!」


ぷりぷり怒りながら、クラピカは行ってしまった。

ドスドスと足音をたててはいるが、真っ赤に染まった耳元では何の迫力もない。


その場に残されたレオリオは、口元を押さえてクククッと笑ってしまう。


「…あーー、やべぇ。あいつ、ほんっと可愛い。可愛すぎ…」


まいったなぁ、とため息をつきつつも、レオリオは調理途中で放り出していた朝食の準備に戻った。

新鮮なレタスを手でちぎって、ボウルにいれて行く。


「……今夜我慢できっかな、俺」




幸せいっぱいの笑顔で、そんな事を呟きながら。










おわり。






我慢できませんでした( ˇωˇ)w
それがエロリオクオリティ☆


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