黒と緋の鏡

□第三夜
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「んう〜ぅ」


紡を起こしにいくと、丁度布団の上で大きく伸びをしていた。


その微笑ましい姿に思わず頬が緩む。


「おはよう、紡。顔洗いにいくよ」

乱れている衣服を直すと、紡はトロンとした目のまま亜季に手を引かれて布団の上から抜け出した。



部屋をでた亜季はそばに現れた神将にちらりと視線をよこす。
現れたのはやっぱり青の神将で。


「ーー案内する」


見た目に合わない親切な姿に(失礼)思わず優しい笑みが零れる。


「お心遣い感謝します」


足元がおぼつかない紡を抱き上げてくれて水場まで案内してくれた。
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