小説

□大好きなんだ
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「ねぇマカ。
ボクはね。
マカが大好きなんだ」



「え」




「イケナイ事だよね」




「何で?イケナイ事なんて何もないじゃん」




「ううん。イケナイいんだ。
だってボクは、…」




君さえいれば、この世界だって、

どうなったっていいと思ってるんだ。


ボクはさっさと鬼神になってさ。
強くなって、


マカに会いにいく。


きっとマカは鬼神になったボクをみて、怒りに満ちた表情を浮かべるだろうね。
それからボクを憎んで、恨んで、

殺そうとするんだ。
ボクはマカに殺される。

なんとも幸福な死なんだろう。


嗚呼、ボクは。

ボクは、はやく、マカに殺されたいんだ。



「どうしたの?クロナ」





「……ううん、何でもないよ…。
それより、マカ」




「ん?」




「向こうで君の友達が呼んでいたよ。はやく行くといいよ」




「う、うん。じゃあ、…また明日?」








「じゃあね、マカ」







the END










「誰もいないじゃない!クロナ!」





「クロナ?」

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