□第3章LULLABY OF REMINISCENCE
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エ「“片目のクロウ”」

それは数か月前の新聞だった。
そこには大きく「謎の襲撃者 “片目のクロウ”」と見出しが出ていた。

ハ「この前たった一人で海軍の軍艦二、三隻沈めた男だよ。隊長会議のときも話したじゃない、忘れたの?」

エ「いや〜そうだっけ?」

苦笑いしながら言うエースに隊長たちは一斉にため息をついた。マルコは少し呆れ顔をしながら記事に視線を戻す。

マ「お前は会議中ほとんど居眠りしてたからねい。話を聞いてなかったんだろうよい。
この男はとてつもない戦闘能力の持ち主で一騎当千で海兵たちを叩き潰して海軍基地を壊滅させたんだよい。目的はまだ判明していないが、ただわかっていることは“人に対する強い憎しみ”。先月までは海賊船も何隻かやられていたらしいよい」

エ「“まで”?今はそうじゃないってか?」

過去形であることに疑問をもち、エースは首を傾げる。

マ「ああ、なぜか先月末から頻繁だった奇襲がめっきり無くなったんだよい。目的を果たしたからなのか、それとも別の理由があるのか・・・とにかく謎だよい」

ジ「そんな男がレイファのことを知っているとは、意外だな」

ジョズが言う。

マ「ほんとだよい。レイファはまだ手配書もないひよっ子、世界にそこまで名は知られていない。レイファ、あいつとの面識は?」

マルコの質問とともに隊長たちの目が一斉にレイファに向けられた。

『初対面のはず・・・なんだけど』
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