lilac 2

□情けは人の為ならず
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「ナマエ、緑の光が怖いのかい?」
席に戻るとジェームズが不思議そうに聞いた。
「うーん……」
「普段花火上げてるのに?」
ピーターが純粋無垢な笑顔で言った。人を花火職人のような扱いをしないで欲しい。
「深層心理、とかじゃない?」
リーマスは少し考え込みながら言った。
「なるほど、確かにね。さすがリーマス!唯一まともな思考回路!」
「父さんがボガートについて研究してて、資料を見たことがあるんだ」
「へぇー。じゃあナマエの深層心理では緑の光が怖いんだね!……緑の光かぁ……」
ジェームズは唸った。
「……死の呪い……とかじゃないか」
シリウスが小さな声で呟いた。
「でも私、その呪文で怖い目にあったことなんてないし……目の前で見たことも……」
シリウスはナマエをじっと見つめた。
「てっきり雷かと思ってたけどな。忘れているだけかもしれないぜ」
彼は目をそらすと立ち上がる。
「え?雷苦手ってなんで知ってるの!?忘れてるってどういう……」
問い詰める前に、ボガートがリーマスの前に来て、月に変わった。
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