lilac 2

□飛んで火に入る……
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「最近ピーターはひどい目にあうね」
談話室に戻るとジェームズはリーマスの隣でクィディッチの雑誌を見ていたようだ。
「画鋲と釘なんて普通落ちてないよね」
リーマスは誰かの仕業なんじゃないかと疑った。
「画鋲と釘!?どこにあったの!?」
2年生のエイミーが話に食いついた。
「さっき大広間から上がった階段のところに落ちてたよ。すごく尖ってた」
ピーターの言葉にやっぱり、と呟いた。
「鞄に入れてたんだけど落としちゃったの」
「なんでそんなもの持ってるんだよ」
シリウスは食ってかかる。エイミーは怖がってジェームズのうしろに身を隠した。
「あ、クィディッチの応援するために横断幕作ってくれてるんでしょ!」
ナマエはありがとう、と微笑んだ。実はエイミーはエルヴィスの妹である。兄の影響でクィディッチが好きだということはエルヴィスから聞いたことがあった。彼女はジェームズの服の裾をぎゅっと握り、顔を赤くして頷くとそそくさと談話室を後にする。
「ありゃ、僕のことが好きだね」
ジェームズは仕方がないなぁ、と呟くと髪の毛をクシャクシャにした。リーマスとナマエが白い目でジェームズを見たことは言うまでもない。
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