lilac 2

□ホグズミード
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「うわぁ!すごい!見て見て!」
ナマエは立ち並ぶ店を指さし目をキラキラとさせながら言った。
「見てるよナマエ」
リーマスは優しく笑う。
「あ!あそこも楽しそう!ここも!」
「「ゾンコ!」」
ジェームズとシリウスは我先にと駆け出した。ピーターは情けない声をあげながら二人のあとを追っている。

「リーマス!ハニーデュークス!」
「僕たちはこっちによってからゾンコに行こうか」
二人はドアを開けて店に入った。
店内はホグワーツ生で大混雑だ。

ナマエは蛙チョコレートをすぐさま手に取る。
「わたし達の思い出の蛙チョコレートだよ!」
「そうだね!こっちには百味ビーンズもあるよ」
「あ!見て見て!羽根ペンが砂糖で出来てる!すごーい!これなら授業中にお腹が空いても大丈夫だね!」
見たこともないようなお菓子がたくさんあるそのお店はナマエとリーマスにとってはとても魅力的だった。
「こっちには……ゴキブリゴソゴソ豆板!
それに爆発ボンボンにナメクジキャンディーだって!」
興奮気味に話していると後ろにいた人にぶつかってしまった。
「あっごめんなさい!」
「……お前か」
振り返れば不機嫌な顔のスネイプ。
「あ、なーんだスネイプ君かぁ。
元気?」
「お前のせいで元気じゃなくなった」
「あ、じゃあ元は元気だったの!?珍しい!」
スネイプはため息をつくとリーマスを睨んだ。
「君がこいつをちゃんと管理しておけよ。
手懐けているんだろ」
リーマスは苦笑いを浮かべながら首を横に振る。
「僕たちとナマエは対等な関係だよ。そんな飼い犬みたいな言い方はやめて欲しいな、セブルス」
スネイプは鼻で笑った。
「スネイプって本当に私のこと嫌いなんだね。……リリーにいじめられたって言っておこう……」
「あぁぁあ!やめろ!リリーが怒ると怖いって知ってて言っているんだろ!?」
にやっと笑うとスネイプは舌打ちをした。
「……お前と話すと疲れる」
「褒め言葉として受け取っておくね。
リーマス、ゾンコ行こう!」
「うん。
じゃあね、セブルス」
スネイプはそっぽ向いて返事することはなかった。
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