lilac

□チェックメイト
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十一月に入りホグワーツの冬は寒いとナマエは改めて実感した。

朝食の少し前、ナマエはリーマスと一緒に暖炉の前で温まっていた。
「今日も寒いねー」
「……うん」
満月が近いからだろう。
リーマスの顔色が一段と悪い。

「大丈夫?」
「うん
……ちょっと医務室に行ってくるよ……
またね」
リーマスは立ち上がると談話室から出ていった。

ついてこないで欲しいのだろう。
ナマエは少し経つと朝食を取るために大広間へ向かおうとした。

「あら、ナマエ?
一人なの?」
ジェームズ達が来るよりも早くリリーが女子寮の階段から降りてきた。
「うん。
今から大広間に行こうかなって」
「じゃあ私もいい?」
「もちろん!」
ナマエは大きく頷くと、リリーと共に談話室から出た。

「ねぇ、ナマエ聞いてくれる?私の友達に対して、ポッター達が酷いことをするのよ」
リリーは顰め面で言った。
「……例えばどんなこと?」
「酷いあだ名で呼んだり……ナマエ、もしかして知らないの?」
薄々気づいてしまった。リリーの友人でひどいことを言われる人物。あの人しか考えられない。



朝食が終わってもリーマスは医務室から帰ってこない。
一時間目の魔法薬学もリリーと一緒に移動することにした。
「ナマエ、もう一人一緒に移動しようと思ってる人がいるんだけど……いいかしら?」
「いいよ!
誰?」
大広間の扉の脇で待っていると、その人は出てきた。
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