lilac

□飛行訓練
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入学して一週間が経ち、待ちに待った飛行訓練が行われることになった。この授業は魔法薬学と同じくスリザリンと合同授業だ。
「やっぱり魔法使いといえば空を飛ばないと!」
「楽しみだね」

午後になり、ナマエとリーマスは校庭まで足早に歩いた。
もう少しで箒とご対面だ。



フーチ先生は生徒よりも早く来ていてナマエとリーマスが来るなり早く準備しろと告げた。
「楽しみだね!」
ナマエはリリーとルームメイトのメリーの隣に箒を置いて、話しかけた。
「えぇ!でも、私今まで箒に乗ったことないから少し不安だわ」
リリーは少し俯き気味だった。
「マグル生まれは大変だなぁ!僕は純血だから飛べるけど、きっと君たちには飛べないだろう」
リリーとメリーの前に一人の男子生徒が仁王立ちをした。スリザリン生であろう彼はリリー、メリーを順に見ると鼻で笑った。
「マグル生まれのリリー・エバンズとメリー・マクドナルド……今まで魔法界のことも知らなかった愚かなマグルが箒なんて乗れるわけないだろう?」
「さっきから純血純血言ってるけど、あなた誰?」
ナマエはあまりに不快だったので、男子生徒の目の前に同じく仁王立ちをしながら問いかけた。
「僕の名前を知らないのかい?僕はエイブリー」
「よろしくエイブリー。私はナマエ・ミョウジって言うんだけど、11歳になるまでずっとマグル育ちで魔法界の存在も何も知らなかったんだ。だから私がもし箒に乗れたら、さっき言ったことは全部取り消して謝ってもらえる?」
語気を強めて顔を近づけるとエイブリーは顔を真っ赤にして、後退りした。
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