作品2
□「一種の遊戯ということで」
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暇に任せて武器庫で整理をしていた。
奥の方で放置されて錆びちゃった武器なんかも、幾つか出てきたりして、後でどうするか聞かなくっちゃ。
仕事増やした事になるから、隊長に怒られるかな?
想像して、ふふっと笑って別の武器を手に取る。
これは確かワノ国のカタナってやつ。
強くて、綺麗な武器。
「なんだ?あぁ整理でもしてんのか。ご苦労なこって」
「イゾウさん?」
武器庫に入ってくるなり、キョロキョロと見回して物色している。
「銃なら、あっちにまとめてありますけど…」
何を探しているか分からなくて、でも配置を変えつつあるのは私だから声をかけた。
「お、そいつをよこしな」
イゾウさんは、私の手からカタナを取り上げて、少し下がって構えると一瞬で抜刀して納刀した。
銃以外も使えるんだ。カッコイイ。
「ん、こいつでいいか」
「何かあるんですか?」
「今からお前さんとこの隊長と本気の手合わせさ」
サッチ隊長と?
「なんで…」
普段は仲がいいのに。
「お前さんが頑張ってるの俺は知ってるから」
イゾウさんは私の頭をポンポンと撫でながら、ため息をついた。
「お前さんの評価が低いのが、ちょっとな。それで」
【一種の遊戯ということで】
「あ、俺が勝ったら俺のものだから見に来な?」
さらりと、爆弾投下してイゾウさんは行ってしまった。
Title by 恋するブルーバード