作品2
□HAPPY BIRTHDAY
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時は深夜。
イゾウの自室に響くは男女の声。
「…っもう無理ですっ!」
「これ位で音を上げるなんざ根性ねえなァ。」
「あぅっ、こんな体制…」
「ほぐし足りなかったかァ?」
「…んんっ!い、痛い!」
「ちょっと我慢しろ、よっ!」
「あぁぁっ!」
ガチャ!
「何してんだよい!」
着物を着た彼女はイゾウに体を支えられ、中腰のような半端な姿勢で扇を持ちプルプル震えている。
「日舞って難しい!」
関節が余計に欲しいと思った彼女だった。
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