∞親子編∞

□【目覚め】
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__村上家__

「・・ぉちゃ」
(んー・・何や重いなぁ。・・)
「ぱぁぱ。ぉちゃー」

ばふんっ、と何かに圧し掛かられて目が覚めた

「んー?」

目を開けて時計に手を伸ばす。針は6:30をさしている
起き上がって、重みを感じる布団へと視線を移すと
愛する息子、末っ子の【章大】が眠たそうに目を擦っていた

「なんや、章大。喉乾いて起きてしもたんかー」
言いながら枕元にあるペットボトルの蓋を外して渡してやると
よっぽど喉が乾いてたのか、ゴクッゴクッと喉を鳴らしながら飲み続ける

(えらい必死になって飲んでんなぁー。呼吸あがってしもてるやん)

と、微笑ましく見つめていたのも束の間

「章大、ちょ、待て待て待て。飲み過ぎちゃうか・・」
慌てて、中身が半分以下になったペットボトルを取り上げた

寝汗の所為でおでこに貼りついている髪を払いながら
「お腹たぷんたぷんなってまうから、もぅお終いにしとこな」そぅ言うと

「・・りゅうもー・・」

章大の向こう側に、愛する息子、次男の【隆平】が体を起こして
こちらを向いて俯いていた

((笑)まだ目ぇ覚めてへんやん。あーぁ、ボーっとしてからに)
(小さい子は体温高くていっぱい汗掻くから喉乾くんやなぁ)
しみじみ思いながら、汗で湿っている髪を掻き分けてやる

「隆、お茶なぁ章大がほとんど飲んでしもたし下行って飲もかー」


隆平は小さく、「んー」と言いながらひょこひょこ付いて降りてきた

ダイニングに入ると何も言わなくても自分の席につく隆平
「いつもお行儀えぇな、隆は」
言うと嬉しそうに手を伸ばしコップを受取り、あっという間に飲み干した

「ごちさまー」
コップをテーブルの上に置き、「おなかがパーン♪」と言いながら寝室へ戻っていく

「隆ぅ、もっかい寝る前に章大に掛け布団掛けたってなぁ〜」
(さて、チビ達が起きてくる前に、掃除おわらせてしまお)
ん〜、っと伸びをして、信五は身支度を整え掃除に取り掛かった。

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