dream

□第3話
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『こ……ここ、何処……?』

野球部のグラウンドに向かっていたハズが、何故かサッカー部のグラウンドに着いた。
それでも何とか野球部のグラウンドを目指すも体育館だの体育倉庫だの弓道場だのなかなか辿り着かない。

『……どんだけ広いの?』

ため息をつきながらトボトボと歩いてると遠くに野球のユニフォーム(練習着?)を着た人が見えた。
その瞬間、無意識に走り出していた。
ユニフォームの背中を見失いかけた時、開けた場所に出た。

『……やっと着いた……。』

ネットで囲われた広いグラウンドが2面。
その片方のグラウンドに野球の練習着を着た選手達が練習をしている。
グラウンドに面したフェンスではたくさんの女子が黄色い声をあげていた。
それらに少し圧倒される。
なんせ少しメイクをしてキレイに髪を整えたオシャレ女子の皆さんがわんさかいるのだ。
さすが高校生と言うべきか。
中学生のそれとはやはり違い、大人っぽく感じる。
そして、なんかやたらといい匂いがする。

それに比べると……
自分を見下ろしてため息をつく。
制服をオシャレに着こなすこともなく、スッピンで髪もシャンプーして乾かしただけの状態だ。
中学でもずっとこんな感じだったから、高校でもそのまんま来た。
けど、やっぱり高校生にもなればオシャレしなきゃいけないのかな?なんて思ってしまう。
でも、私がそんな事しても似合うかどうか問題だ。

いや……我ながら想像できない……。

ちょっと落ち込みかけたが、そんな事はどうでもいいんだった!と思い出す。

あの人に会いたい!!
そのためにここに来たのだから。

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