long dream@
□化粧使い画魔
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「う!足が…!?」
自らの左足の異変に気づいた蔵馬。
「蔵馬の足首に模様がついてる!画魔がいつの間にかつけたの…!?」
素早い画魔の動きに、未来はついていけなかった。
「どうだ!?足が鉛のように重いだろう!あんたもう逃げられねえぜ!」
左足を引きずって動く蔵馬を、画魔は嘲笑う。
「死の化粧だからなァ!」
シュバッッ
今度は左足だけでなく、両手、両足まで蔵馬に模様をつけた画魔。
「とらえたぜ!獄錠の粧!あんたの手足の自由を奪った!例えるなら手足それぞれに70kgの錠をはめたとでもいうところか」
「くっ」
合計280kgの重さに、蔵馬は身動きがとれない。
「ど、どうしよう…そうだ!模様が付いた部分の服をローズウィップで切り取っちゃえばいいよ!」
「これで自慢の武器は一切使えまい!」
「あ、そっか、ローズウィップ出せないのか…」
タイミング良く入った画魔の言葉から、未来は基本的なことに気づかされた。
「くくく、身じろぎさえせんとは覚悟を決めたか?さぁあ一撃で決めてやるぜ!」
「蔵馬あ!」
蔵馬に飛びかかった画魔に、未来は息を飲んだが…
「がはっ…髪で…!?」
身体の至るところに切れ込みをいれられ攻撃されたのは、画魔の方だ。
「悪いな。使えるのは手足だけじゃない」
ローズウィップを自らの髪の毛から出した蔵馬。
髪にはムチが絡み付き、ポニーテール蔵馬が誕生していた。
「蔵馬…超美少女ーー!!」
言った後ではっ、と未来は口を手でふさいだ。
蔵馬には聞こえていなかったらしく、胸を撫で下ろす。
「ぐっは…つめを誤ったぜ。少々手こずってもあんたの妖気すべてを防ぐべきだった」
大ダメージを与えられた画魔は、立っているのがやっとだ。
「あまり喋らない方がいい…もう勝負はついた。オレの呪縛に使っている妖気を解いて自分の傷の治癒に向けないと危険だぞ」
画魔との試合を終えるつもりの蔵馬はローズウィップを解く。
「そうかな…勝負はまだ分からねえ」
つらそうな状態でも、画魔は笑うのをやめない。
「呪縛されたままでも今のキミよりは素早い。ムダ死にはよせ。キミは死ぬにはおしい使い手だ」
「光栄だ!」
蔵馬の言うことに聞く耳を持たず、画魔は攻撃を始めた。