long dream@


□魔忍との出会い
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「気持ち悪い…」


朝になり、未来はベッドの中で二日酔いに苦しんでいた。


「未来、オレたちは試合に行ってくるな。覆面がこの部屋に結界をはってくれるらしいからよ、部屋から出るなよ」


幽助が布団にもぐった未来に呼びかける。


「うん…頑張ってね」


未来は布団の中から少し顔を出すと、力ない声で幽助、桑原、覆面の3人に精一杯の声援をおくった。


蔵馬と飛影はどこかへ行ってしまっている。


「未来ちゃん、お大事にな」


桑原の言葉にうなずくと、未来はまた眠りの世界に入っていった。







一方、他の浦飯チームメンバーは。



「大丈夫か飛影」


森の中、木の枝に座っていた蔵馬が、歩いていた飛影に声をかけた。


「片手で勝ち続けられる程、楽な戦いじゃないのはわかっているだろう」


蔵馬が心配しているのは、飛影の右腕だ。


「黒メガネが言っていただろう。もう抜けられないのさ。オレもお前もな」


自嘲的に笑った飛影。


「抜けたいとも貴方は思っていないでしょう。未来のためにも、抜けられないはずだ」


「…ふざけるな」


飛影の心の機敏に気づかない蔵馬ではない。


幽助への気持ちと同じように、飛影の中で未来の存在が大きくなっていることは口に出さずとも彼の行動を見ていればわかる。


もしくは、幽助に対するものとはまた別種の感情が生まれはじめている…のかもしれない。


(未来に妖力を回復してもらうのは飛影のプライドが許さないだろうな)


相手が未来なら尚更、飛影は弱いところを見せたくないだろう。


(それに飛影の右腕は相当重症だ。未来の力で治せるとは思えないな…)


結局、どうすることもできないのか。


考えた後、蔵馬は木から降りた。


敵の気配を感じたからだ。




イチガキチームのメンバー二人と、蔵馬と飛影。


2対2の戦いの火蓋がきられようとしていた。


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