long dream@
□炎vs炎
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ゴオオオオ…
妖気を上げていく是流。
それまで桑原や蔵馬、そして未来の方に目を向けていた飛影はハッとする。
「スミクズにしてやる…」
是流は炎の妖気を身にまとう。
「うおっ出しやがった!信じられねえ妖気だぜ、これは…」
「燃えちゃいそう…」
リング外にいる桑原と未来は、是流の熱い妖気を必死で耐える。
「どうだ!?声も出まい。ネズミには一生ねり出せん妖気だろうが」
「またネズミって言った!」
飛影をあざ笑う是流が、未来は許せない。
「優勝商品未来、か…。鈴駒はあの女が気に入ったようだな」
是流は横目で未来を見ると、飛影だけに聞こえる声で言った。
未来の名前を出した是流に、飛影の眉がピクッと動く。
「さすがに優勝商品だけある。とても魅力的だ。桑原とかいう奴を治した能力も素晴らしかったし、ツラも悪くない」
「ごたくはいい。来い」
飛影は是流の発言に、自分がひどく苛ついているのを感じていた。
「オレが優勝して、あの女を手にいれる。安心しろ、かわいがってやるからな…」
是流はそう言っている間にも、妖気を放出するのをやめない。
舐めるように未来を見ていた。
「いいから来いと言っているんだ!」
ドスッッッ
飛影が言うままに、是流は遠慮なく腹を殴った。
飛影の体を炎が包み、ふっ飛ばされる。
「飛影っ…!」
これにはさすがの未来も飛影の身を案じ、不安に襲われた。
「く…笑止な…相手にならんな」
火だるまになった飛影を確認すると、是流はリングを降りようとした。