long dream@
□蔵馬=南野秀一?
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「桑ちゃん、お疲れ様」
戦い疲れているであろう桑原に、未来は聖光気を当てる。
「おお、あれが…」
観客たちは初めて見る未来の能力に、目が釘付けになっていた。
「未来ちゃん、サンキュー!すまねえ、負けちまった…」
「試合が続行されてたら、桑ちゃんが勝ってたよ!」
落ち込む桑原を未来が励ます。
「ちょっと未来、今の訂正してよ!オイラの強さ見てなかったの?」
リングの向こう側から、鈴駒が未来に話かけてきた。
「なんだとこのガキ!?馴れ馴れしく未来ちゃんのこと呼び捨てにしやがるし…」
「桑ちゃん、それは構わないよ」
鈴駒にくってかかりそうになった桑原を、未来は止める。
フルネームで名を言う妖怪達の呼び方に、未来は自分がモノのように扱われていると感じ嫌気がさしていた。
未来を未来として見ていない…妖怪達にとって彼女は、ただの優勝商品でしかないのだ。
(鈴駒って…昨日から思ってたけど、面白い子だよなあ)
未来は鈴駒のひょうきんさにクスッと笑った。
「次鋒、前へ!」
「次はオレがやろう」
蔵馬がリングに上がる。
対する六遊怪チームは、真っ黒な目をしたドラキュラ風の顔の男。
「蔵馬、ちょっとイタイ目にあわせてやるなんて考えるなよ。二度と刃向かう気にならんようにしてやれ」
「ああ、わかってる」
飛影と蔵馬の考えていることは同じだ。
「蔵馬なら勝てる!がんばって!」
未来の声援に、蔵馬は彼女を安心させる意味もこめた笑みをつくって頷く。
「もう二回戦だってのに、浦飯はまだ寝てんのか?」
桑原は闘技場の隅で寝かせている幽助の様子を見に行った。
「蔵馬vs呂屠、始め!」
小兎が試合開始を告げた。