long dream@


□新たな生活
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「ん…」


パチッと目を覚ました未来は、ベッドに寝かされている自分に気づく。


「あ、起きたかい?」


傍らにはぼたんがいた。


「幽助は無事なの!?ここはどこ!?」


「幽助なら隣の桑ちゃんの部屋でまだ寝てるよ。桑ちゃんは今出かけてんだけど、螢子ちゃんが幽助についてるから安心さね」


ポンポンとぼたんは未来の肩を叩き落ち着かせる。


「蔵馬は学校へ行ったよ。背中のケガに効く薬草も蔵馬から預かって、さっきあたしが塗っといたからね。キズひとつ残らないから大丈夫だよ!」


(蔵馬、背中のこと気づいてたんだ…)


今度蔵馬と会った時に、礼を言わなければと未来は思った。


「ぼたんも、薬塗ってくれてありがとね」


「いいってことさね!でもってここは…」


「あたしの部屋だよ」


ぼたんの言葉に続くように部屋へ入ってきたのは、ロングヘアの綺麗な女性だ。


「桑原和真の姉の静流だよ。未来ちゃんの事情はカズやぼたんちゃんから聞いてる。異世界から来たんだって?」


「は、はい… 永瀬未来といいます。すみませんベッド占領しちゃって。ありがとうございます」


異世界から来た、という嘘みたいな事実を普通に受け入れてくれている静流に未来は驚きながらも言った。


「気にしないで。それよりカズが未来ちゃんやみんなに迷惑かけたんじゃない?」


「迷惑だなんて!桑ちゃんはめちゃくちゃ活躍してましたよ!本当に感謝してます」


未来は白虎と戦った桑原の姿を思い返す。


強く否定した未来に、静流は目を見開き…そして笑う。


「ハハッこ〜んなかわいいコにそんなこと言ってもらえて、カズも幸せもんだねえ」


「えっ!?いやいや全然…。てゆうかぼたん!私、あなたにまた会ったら聞きたいことがあったんだけど…」


「あ〜あのことさね。だいたい予想つくよ…」


タラ〜っと冷や汗を流すぼたん。


未来とぼたんは初対面した時のことを回想する。


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