long dream@
□目覚め
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「た、高〜い…」
蔵馬に肩車されている未来。
その蔵馬は桑原の上に乗っており 、未来は相当な高さにいた。
「飛影、靴の裏くらい多少はらってから乗ってよ…。めちゃめちゃ砂が落ちてくるんですけど」
未来の両肩に無遠慮に足をのせ飛影は立っていた。
「知るか」
(うん、そう言うと思ってたお…)
期待?を裏切らない飛影の返事である。
「なんでオレが…」
自分の配置に不満そうな桑原だが、最も身長の高い彼が一番下なのは当然といえよう。
「うおお行くぜーー!」
勢いをつけて走ってきた幽助が、彼らを踏み台にして跳び上がる。
なんとか窓まで届くことが出来た幽助。
「桑原!蔵馬!未来!飛影!サンキュー!無事に戻ったらおごるぜ」
「気をつけてね!」
「死ぬんじゃねーぞ!」
幽助は未来と桑原の声援に応えるように親指を立てると、塔の中へと姿を消した。
残された4人に近づいてくる養殖人間たち。
4人は体制を崩し、未来は数十秒ぶりに地面に足をつく。
飛影によってつけられた、服についた汚れもはらった。
「未来は離れていた方がいい。奴らはオレ達で片付ける」
「わかった。みんな、お願いね!」
蔵馬に言われて未来は塔から離れるべく駆けて行った。
・・・・
塔の最上階で、一部始終を見ていた朱雀。
「もうじき浦飯幽助がここへ来るな。ムルグ、お前は下に行って未来とかいう浦飯の仲間の女の様子を見ておけ」
朱雀が鮮やかな体色の小鳥に命令する。
「あの女がどうかしましたの?」
「あの女…未来の気の変化が気になる。今まで感じたことのない、不思議な気だ。何かあったらすぐオレに知らせろ」
「分かりました朱雀様。偵察に行って参りますわ」
朱雀に忠実な小鳥、ムルグが空に羽ばたいた。