long dream@
□目覚め
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ピピピ
幽助の持つテクマクマヤコン風の道具が鳴る。
「ぼたん、どうした!?」
「今螢子ちゃんと学校にいるんだけど…魔回虫にとりつかれた人間に囲まれてる!奴ら明らかに螢子ちゃんを探してるよ。狙ってきてるんだ!」
「なにィ!」
幽助の顔色が変わる。
「早く…早くしねーと…!」
走り出した幽助に、未来たちも続く。
螢子という人物がよっぽど幽助にとって大事な人なのだろうと未来は思った。
「桑ちゃん、螢子って人は幽助の彼女なの?」
未来は走りながら桑原に聞いた。
「その一歩手前って感じだな。幼なじみらしいぜ」
(なるほど。そんな子が狙われてるとなっちゃあ、幽助も焦るよね。螢子ちゃんて娘、大丈夫かな…)
同じく魔回虫にとりつかれた人間に襲われた経験のある未来は、螢子のことを思うと心配になる。
「あの塔だ!あそこを登っちまえば最上階だぞ」
朱雀がいる場所へ近づいた一行だったが、行く手を阻むようにぞろぞろと大量の虚ろな目をした人間が現れた。
「あれは養殖人間…!奴らを倒して突破するのはかなり手間ですよ」
「痛みも恐怖も感じない生きたでく人形みたいな奴らだからな」
さすが魔界関係のことに詳しい蔵馬と飛影だ。
「くそ面倒くせー!オレのショットガン式霊丸百連発でコナゴナにしてやらあ!」
「待った!無駄に霊力は使わないで」
冷静さを欠いた幽助の肩を蔵馬がつかむ。
「上にあるあの窓からなら養殖人間を倒さなくても塔に入れるよ!幽助たちならジャンプして届くんじゃない!?」
「ムチャいうんじゃねー!バッタじゃねんだぞ」
未来が指した窓を見上げて幽助がツッコむ。
「オレに名案がある!」
飛影の案にすべてが賭けられた。